平成14年度群馬県歯科保健賞受賞記念 
 歯科保健シンポジウム in 下仁田

平成15年6月21日(土)午後1時30分〜4時30分  甘楽郡下仁田町文化ホール
主催:群馬県甘楽郡下仁田町
共催:富岡保健福祉事務所
    富岡甘楽歯科医師会
後援:日本口腔衛生学会

基調講演:「むし歯予防におけるフッ化物の効果」(pptファイル:ダウンロード可)
                                NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議常務理事
                                東北大学歯学部付属病院予防歯科 田浦勝彦 先生
講演1:「8020をめざして住民の立場から」 健康しもにた検討委員  金子 トミ子 さん
講演2:「下仁田町の歯科保健の現状と課題」 富岡甘楽歯科医師会 市川歯科医院院長 市川 智旦 先生
講演3:「元気県ぐんまは8020から」  群馬県歯科医師会 公衆衛生担当理事 石田 覚也 先生
講演4:「根拠に基づく歯科保健行政の推進」 厚生労働省医政局歯科保健課 課長補佐  田口 円裕 先生

シンポジウム・懇親会の様子(画像)

【報告】
下仁田のシンポジウムは、成功裏に終わりました。
何の波乱もなくよかったと思います。
鈴木廣富岡甘楽歯科医師会長の挨拶が、特に成功への導火線のような気がしました。
原稿もなしに、力強く歯科保健の推進を訴え、中でもフロリデーションに付いても、積極的な発言があり、地元歯科医師会の支えがあるのだという期待感を下仁田の町民に植え付けたと思います。

岡山から黒瀬先生、埼玉から互先生が参加しておられました。
6月22日発行の互先生の「F女性の会会報12号」に報告が載っていますので、引用させていただきます。
【梅雨の中休みで晴れ上がった平成15年6月21日、群馬県下仁田町において開催された、平成14年度群馬県歯科保健賞受賞記念シンポジウムに吉川在住の有志3人で参加しました。富山や岡山からの参加者も加えて312名が参集した下仁田町文化ホールは熱気ムンムン、その中でビッチリ3時間の講演とシンポジウムが行われました。
基調講演として東北大学歯学部の田浦先生が「むし歯予防におけるフッ化物の効果」、講演1として健康しもにた検討委員の金子さんが「8020をめざして住民の立場から」、講演2として富岡甘楽歯科医師会の市川先生が「下仁田町の歯科保健の現状と課題」、講演3として群馬県歯科医師会公衆衛生担当理事の石田先生が「元気県ぐんま8020から」、そして最後に、厚生労働省医政局歯科保健課課長補佐の田口先生が「根拠に基づく歯科保健行政の推進」と題して講演が行なわれました。
下仁田町は人口1万1200人、高齢化率35%の超高齢社会ですが、昭和63年度から3歳児のむし歯予防半減運動を開始、健康づくりの基盤として子供から高齢者まで生涯を通した歯科保健対策に取り組みんでいます。「健康日本21」の市町村版である「健康しもにた21」も作成済みという先進地区です。フッ化物利用とその原点である水道水フロリデーションについて学びたい、町民とともに学び必要な施策づくりと行いたい、と挨拶された金井町長の力強い言葉に、特産下仁田こんにゃく以上の歯ごたえを感じました。】


富山の田舎町から、高速で約四時間、長野の軽井沢を抜け、山間の町下仁田町につきました。
お世辞にもおおきな文化ホールではありませんでしたが、大ホールには、予定された椅子では足りず、隙間を埋めての満杯状態でした。公式発表(記名者)は312名でしたが、記名していない町当局者や地元歯科医師会の先生も合わせると350名ぐらいの参加者であったろうと推察しています。群馬県内各地からの歯科保健関係者や下仁田町民で熱気にあふれていました。圧倒的に女性が多く、女性の関心が高いことは非常に将来に良い影響が出るのではないかと感じました。身近な健康に関する問題は女性がキーパーソンになることが多いからです。

シンポジウムの後、懇親会場への途中、(社)富岡甘楽歯科医師会の口腔保健センターに寄りました。会員数37名としては、日本一の建物設備でないかと思う立派な会館とセンターでした。常勤の歯科衛生士3名を抱え、富岡甘楽地区の小児から高齢者、あるいは障害児(者)の診療から保健予防を地区の市町村保健センターとタイアップして各種事業に取り込んでおられる様子で、建物のハード面だけでなく、歯科保健医療のソフト面でもこのくらいの規模では日本一といっても過言でないと感じました。

懇親会は、富岡甘楽歯科医師会の主催で、シンポジウムの講師や役員、下仁田町の歯科保健関連スタッフ、保健福祉事務所のスタッフ、歯科衛生士会、歯科衛生士専門学校の役員が参加され大変有意義な会となりました。地元の下仁田町や富岡甘楽の歯科医師会会員の先生とも親しく懇親をさせていただき、その皆さんの情熱を身近で感じ、私自身も大変嬉しく思いました。(山本武夫)