NPO法人日F会議研修会のお知らせ

第2回 むし歯予防研修会案内
 

むし歯予防の大黒柱「フッ化物」について学び、みんなで創ろう「むし歯予防」。参加ご希望の方は「参加申込書」に記入の上、FAXでお申し込みください。E-mailでもお申し込みいただけます(下記)。多数のご参加をお待ちしております。
 


□ 日時:    H15年12月6日(土) 13:00〜16:00        (12:30開場)
□ 場所:    東京学院 3F  *千代田区三崎町3-6-15 電話:03-3261-7006  *JR水道橋西口(飯田橋寄り)徒歩2分
□ 参加費:    無料
□ 定員:    120名
□ 講師:    小林清吾 先生 日本大学松戸歯学部衛生学講座・教授
□ 内容:     フッ化物の応用と公衆衛生 
□ 持ち物:    筆記用具
 
【お問合せ・お申し込み】 
NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議(日F会議) 担当:田浦勝彦
〒980−8575  仙台市青葉区星陵町4の1東北大学病院予防歯科
Phone:022−717−8327   FAX:022−717−8332   
  
E-mail: ktaura@mail.tains.tohoku.ac.jp
http://www8.ocn.ne.jp/~nichif/


【抄録】  『フッ化物の応用と公衆衛生』  小林清吾 先生 ( 日本大学教授・松戸歯学部衛生学 )

 約70年前、米国のディーン博士によって歯科保健上比類の無い重要事項が発見されました。自然環境の一つである飲料水調査から、歯の健康にとって最適なフッ化物イオン濃度が確認されたのです。この“フロリデーション”に対する知見は、今日まで数え切れない実践と調査によって再確認されてきました。その後開発された種々のフッ化物応用法は総て、この自然による“フロリデーションの変法”、または“次善の策”ということができます。
 
 「なぜフロリデーションが安全であると言い切れるのか」に対する答えとして、自然の環境調査から得た証拠、データが基本になっていることが挙げられます。一方、「公衆衛生とは環境を含む人々の生活条件を健康的にする科学と技術」と定義されており、フッ化物の応用は公衆衛生の中心課題から始まっているといえます。さらに公衆衛生の特徴は、総ての人々が健康であることを目指し、社会の仕組みを利用した地域活動の活性化によって健康増進を実現しようとするものです。

 よってフッ化物の応用、特に公衆衛生的特性を強く持った応用法やフロリデーション、施設単位のフッ化物洗口法などは、専門家による唱導によって話題が励起され、地域社会の中でのせめぎ合いがあって、集団の合意がなされた時に初めて実現できるという宿命を担っています。

 “無知でいるのも自由です”という考え方はいつの時代にも少なからずの支持があります。しかし正しい医学の実践、生きた公衆衛生を行なうことは根気のいることであり、その過程における努力の尊さを考えると、直面するいかなる困難もただ解決されるためにだけある、と考えよう。

(2003年11月15日)