第30回凌雲館幼少年親善剣道富山大会
平成19年(2007年)11月18日(日) 富山県総合体育センター

 大会成績詳報

 今年の大会は、井波勢が大いに健闘し、6団体・個人が入賞した。中でも、中1男子で、松田尚之選手が、井波勢としては、この大会初の優勝を飾った。自身、小学4年のとき以来の決勝進出で、小出選手(鯖江泰成館)に破れ次勝に甘んじたそのときの借りを、決勝戦で、強豪東院剣友会(愛知)の神野大輔選手を見事、小手・面の2本勝で破った。県新人戦以来、少し迷いも見られたが、見事1試合ごとに、力強く勝ち上がり、ポイントになった準決勝の佐藤慎也選手(明珠館)との接戦を制したことが、優勝につながった。
 また、小学4年で、篠原風斗選手が、1試合ごとに力をつけ、見事決勝進出を果たし、決勝では、中根秀和選手(西尾中央スポーツ)に、面を決められ先行されるも、胴を返し追いつき、競り合うも、最後にまた面を決められ、ほんとに惜しい準優勝となった。スポ少の大会4年生の部以来の準優勝で、県外の強豪選手と戦ったこの大会での2位は見事、さらに自信をもって活躍してほしい。兄・天馬選手もこの大会で、小学5年に準優勝をしており、兄弟そろってのファイナリストは、立派。
 小学6年の、青山虹選手も、健闘し、準々決勝まで進んだが、準優勝の中原利樹選手(小杉南)に、面を1本決められ、惜しくもベスト8、今年は30回の記念大会もあり、敢闘賞受賞。
 中学女子、山本麻紗子選手は、4回戦で、久木田選手(婦中)との延長を制し、準々決勝で、安部智子選手(美里修道館:愛知)と対戦。胴を抜いて1本先行するも、面を返され、終了間際にも、面を合わされ、ベスト8。昨年(ベスト16)、1昨年(ベスト8)とも、場外反則負けの無念もあり、今年はもう少し上を目指して晴らしたかったが、強豪相手に健闘、敢闘賞の受賞で、次年度は期待したい。
 団体は、中学男子団体は、思うように戦えず、1回戦で敗退。中学女子団体は、3人制のため、井波中は、山田千菜都選手・山本麻紗子選手の県新人戦1位・2位を擁し、開始前から期待感はあった。しかし、中学3年女子の出場も多く、その壁も厚いものが見られた。女子は1回戦で、昨日の稽古会で内容的には勝(まさ)っていたが勝負では敗れている美濃剣心会と対戦、先鋒の山田千菜都選手がいきなり小手を取られ、思わぬ展開になったが、そこは辛抱し中盤すぎに、面を返し追いつき、終了間際にさらに面を決め2本勝した。本日の勝負の彩はここにあったように思われる。これで勢いが出た女子は、2回戦でも七尾の朝日中学と対戦、先鋒の強豪室屋選手に、山田千菜都選手が倒されながらも面を決め、これを最後までしのいで1本勝。準々決勝では、強豪西尾少年剣友会(愛知県)と対戦、先鋒が引き分け、中堅山田晴子選手が1本負けて、大将山本麻紗子選手が、中根紋芽選手に抜き胴1本勝し、代表戦になった。大将同士の対戦は、開始早々、山本選手の面が決まって、団体戦、井波剣道スポ少初の準決勝進出となった。準決勝では、優勝した愛泉道場(新潟県)と対戦。先鋒山田千菜都選手の小手1本勝で、優位に試合運びができるかと思ったが、中堅戦で、終了間際に立て続けに2本を決められ、大将戦でも、山本選手は、個人戦優勝の清水希帆子選手に、出小手、抜き胴とあっと言う間に立て続けに2本を決められ万事休す。
 小学団体は、鯖江泰成館(福井県)に1回戦3-0で危なげなく勝ってからは、2回戦で蕪城剣道スポ少(石川県)には2-0、3回戦で武徳館(愛知県)を4-1で相次いで撃破し、4回戦では、優勝候補岐阜の明珠館を破った、県内の立山剣道学園と対戦、先鋒篠原風斗選手、次鋒山田誠一選手、中堅神田佳典選手の活躍で、2勝を上げ、副将の藤崎美奈里選手が引き分けて大将の青山虹選手の前で勝を決めた。準々決勝では、静岡尚道館と対戦したが、0-2で善戦むなしく敗退、井波剣道少年団としては、2年ぶり2度目のベスト8で、敢闘賞を受賞した。(大会成績詳報)  (山本武夫:評)
 
小学4年で、惜しくも次勝 篠原風斗選手                                中学1年男子で、見事優勝 松田尚之選手

小学生団体は、2年ぶりベスト8。個人では、小4で篠原風斗君準優勝。小6で青山虹君、ベスト8.



中学生女子団体は、井波では初めて3位(ベスト4入り)。個人では、中1男子で、松田尚之君見事優勝。中学女子で山本麻紗子、ベスト8.