水道水フッ化物応用

具志川村健康づくり推進協議会議長
喜久里猛

 三人の先生から全てお話しいたしまして、 先程西平先生からもありまして、 私は退席しようかなと思っていますがそうはいかないでしょうか。


1 ぶくぶくうがい (フッ化物洗口) の効果

 小林先生から住民の立場ということでと言うことですが、 私は学術的なこともフッ化物についても何も知りませんし、 地元の人間として歯の面の健康で虫歯がどのくらい低下したかということから始めたいのですが、 皆さん御存じのように具志川村の清水小の子供たちがフッ化物を初めてほぼ11年ですか、 その間歯が健康になったということそれは先程の喜屋武先生のスライドなどではっきりしています。

 それに私も知っている子供なんですが、 5歳ころからうがいを始めまして現在高校3年で虫歯0だということを聞いた時にはやはり、 フッ化物の効果が非常に大きかったのではないかなあと言うことになるわけですが、 それでは国の進めている8020、 80歳になるまで20本残そうという運動をもとにしてみますと行政側として (フロリデーションが) 是非ということになるのではということが現在の村の考え方です。

 
2 フッ化物濃度調整事業の必要性

 これまで (玉城) 先生から資料等もいただきまして読ませていただきましたが、 とてもフッ化物というものは我々の理解出来るものでないもので、 ただ言えるのは結果から見ていい方向に進んでいるということは事実ですので、 それをさらに進めて4500人余りの具志川村民の歯の健康に効果がでればいいなあと思っています。 簡単な言葉でいえば、 安くて、 手軽に、 苦労せずに歯を守るということが、 上水道のフッ化物濃度適正化ということになります。

 ただですね、 えーフッ化物につきましては、 新聞等でいろいろあります。 賛成・反対あるんですが、 ただ村として行政として良しと決定した時は村民の理解をえることが大前提になります。

 ではこのことにつきましては現在の社会の中でうがいだけで良いのじゃないかなあという人がいるのです。 じゃ大人の皆さんお年よりの皆さんブクブクやっていますかといいますと、 そうはいかないですね。 肝心の子供たちの歯は良くなっているのですが、 大人はなっていない。 じゃフッ化物濃度を調整して大人も良くなればいいのではないかという考えですので、 ただやる場合に難しい問題があります。 それは、 まず一つに私の小さい頃、 私は戦前生まれなんですが、 沖縄県は食事につきましては、 昭和30、 40年は貧乏というかそういう形の食事でしたので虫歯はありませんでした。

 私も実は20歳になるまで歯の痛みを知らなかったのですよ。 これはおそらく私が歯磨をよくしたというわけではないですよ。 顔を洗うのもいやなんですよ。 お袋にいわれまして、 目の前にいた場合は磨きますが、 いない場合は全然磨きません。 現在の子供も一緒ではないかと思います。 お袋さんが歯を磨けといったり、 歯をみがかなければいけないといわなければ磨きたくないのですね。 それでも虫歯がないのはフッ素ではないかなと私は思います。 それとあの玉城先生に申し訳ないのですが、 歯が健康になることによって当然歯医者さんに払う医療費も減りますね。 玉城先生すみませんね、 実施することになりますと収入減りますから覚悟して下さい。 それはお互いの当然行政上・財政上の問題でもありますので、 結構なことではないかと思うわけです。


3 行攻の取り組み

 さらに行政の取り組みということなんですが、 現在まで各団体特に食事関係に従事している方々食堂とかレストランとか経営している方と話し合いが済んでいますし、 各部落での話し合いが進んできているのですが、 感じた範囲ではまだ十分ではない。 参加する方々が少ないんですよ。 それほど興味がないということです。 ところが実施するとなると 「私はだめですよ」 となってくる。 ですから説明会はもう少し持ってもらわないと、 なかなか実施するのには難しいのではないかなあというのが実情です。

 行政の側は一生懸命やっているつもりなんでしょうけど村民の認識ということになります。 本来非常に重要なことになります。 興味のある方、 あるいは行政に対して積極的に参加してくれる方々は理解するのですが、 そうでない人に対しては積極的に参加してくれないということですので、 どうして理解させるかということなんですね。 説得ではないのですね。 理解してもらわないことには、 実施出来ないわけですから、 現在もうインターネットの時代でして、 そういう情報はボタン一つ押せば出てきます。 私も若干インターネットの方で読ませてもらったのですが、 借りて読んだのですが推進する側の情報が少なくて、 反対する側の情報が多い、 これがまあ残念だなあと思うのですが、 その辺も含みまして、 十分に地道に今後も是非行政の施策としてやらないと村民の総体的な合意を取ることは私は難しいと思います。


4 地域住民の認識

 そんなことになりますと村民の皆さんが 「じゃやりましょう」 ということになってくるのですが、 このへんにつきますと私はそう簡単に出来るものではないと思います。 やることは間違いないのですが、 今日決めて明日やります、 というわけにはいかない。 どうしても理解して 「いいですよ」 といっても心のわだかまりがあって、 そのなかで 「この水道水飲んでどうなのかな」 という心配が出てくるわけですから、 その辺のことは十分時間をかけて、 いいですかやりますよーという位の目標を持ってやらないと無理だと思います。

 
5 実施の目途

 ですから当初はマスコミなどで平成14年4月実施とか、 それに向けて実施するとか書かれまして、 村民からの問い合わせが私の方にも来ているのです。 それは 「決してそうではないですよ」 と 「合意、 総意がなければやりませんよ」 とはっきり言っているわけですから、 その辺のことは今日参加の皆さんもフッ化物濃度調整について理解できましたら、 その点についても理解していただきたいと思います。


6 担当職員の管理教育

 仮に住民の合意を得られまして、 実施します。 そうなりますと、 水道課の管轄になってくるわけですが、 職員の問題になってきます。 水道法に基づいて塩素を注入しまして、 雑菌を除去しているわけですが、 このことについてはそれ程問題視されていないのですが、 ただフッ化物濃度調整が全国で初めてであるということ、 もし万が一事故があったなら、 フッ化物濃度調整は全国に広がっていかなければならないわけですから、 職員の教育、 現在フッ化物とはどういうものかということは、 当然水道管理関係者が勉強しているようですが、 行政内のいわゆる特殊業務として位置付ける必要があるのではないかと思います。 少なくても最低でも課長・係長クラスの責任のある職員を配置しないといけないなあという感じがします。


 あの最後になりますが、 もっと話したいのですが、 時間に制約がありますので、 私は話が止まらないのですよ。 あと一つだけ、 ちょっとだけ、 実は2月23日に一生懸命フッ化物について考える人がいまして、 民間の組織でもってフッ化物について考える勉強会を開催しました。 最初に挨拶もありましたし、 良くやってくれたと思います。 当然参加の方々も100人ほど参加していただきまして、 成果として私は満足して帰ったのですが、 その後がいけなかった。 もうこれはですね、 久米島みたい4500人程の小さな島の救い難いことなのですが、 フッ化物を積極的に賛成する方はフッ化物を考える方を反対といっているのですが決してそうではない。 ただし一生懸命やって子供たちにとってこれでいいかということを正面から取り組もうということでそれなりに成功を納めているのですが、 メンバーの2人に対して非難する。 これは今後の行政の取り組みになってくる。 この子は大泣きして泣きじゃくってどうしてこんなに言われなければならないのかと、 今後の取り組みとしてこのようなことが絶対ないように行政も私たちも地元の人間としてないように、 議論に議論を重ねて理解を得てからこのフッ化物問題、 フッ化物濃度調整については実施してほしいなあと言うことです。