デラウエアー州ドーバーの水道水フロリデーション        

「1998年フロリデーション州法に従い、14万ドル(約1680万円)投入で実現へ。」

レポーター;ビクトル グレト 

2003年4月5日 「ドーバー市民よ!喜んで。 念願のフロリデーション水道水を飲めるようになるよ。」

月曜日に、ドーバーの住民はこれまで約20年間の間にわたって1ppmのフッ化物濃度に調整された水道水を利用してきたウィルミントン、ニューアーク、ミルフォード、ルイスおよびセルヴィレの住民の仲間に加わりました。
ドーバー周辺には現在9つのフッ化物濃度調整設備があると、ドーバーの公共工事管理者のスコットケニッヒさんは言っています。フッ化物は15ガロン(約58リッタ-)のドラム缶入りで運び込まれます。「フッ化物の注入ポンプに繋がるサイフォン・ラインがあります」とケニッヒさんは言い、「井戸水の吸い上げのように、ポンプはパイプを通ってフローに送り、フローに混和定量されたフッ化物を注入します。これが迅速かつ効果的に行われます」
適正なフッ化物量では歯の質の強化につながり、むし歯予防になることが多くの研究で示されています。

「こどもの歯の健康の利益になることが実証されている」と州公衆衛生部門の飲料水のプログラムの管理者のエドハレックは言っています。「むし歯を減少させます。アメリカ歯科医師会はむし歯予防策として、安全でかつ有効である方法として水道水フロリデーションを支持しています」

このような方法は知る由もありませんでした。20世紀のはじめに、歯科医師のフレデリックS.マッケイが開業したコロラドの町の住民に見られた褐色斑を観察したのを手始めに、歯科医たちがフッ化物のむし歯予防効果に研究を手掛けたのである。

ついに、マッケイはコロラド褐色斑は多量のフッ化物の仕業であることを確かめました。褐色斑の見栄えはよくありませんでしたが、斑状歯(コロラド褐色斑)はむし歯に抵抗性の歯でした。しかしながら、研究者たちが褐色斑がなくむし歯を予防する適正なフッ化物濃度を探るまでには、その後数十年かかりました。

アメリカ歯科医師会によれば、世界で3億6000万人以上の人々が水道水フロリデーションの利益を受け、アメリカ合衆国では約1億7500万にフロリデーション水道水が供給されています。

ドーバーでは、11000箇所のフックアップ装置のフロリデーションに14万ドルを投入しますが、これはデラウエア州のすべての自治体の水道水フロリデーションを求める1998年州法に従う州全体の積極策の一部なのです。同年に、米国公衆衛生サービス局は、水道水フロリデーションを拡げるように促しました。

ジョージタウンとタウンセンドは各々1994年と1995年に水道水フロリデーションを開始しました。

デルマ-ルとニューカッスルは最近開始しました。カムデン-ワイオミング、フェルトンおよびクレイトンでは天然のフッ化物濃度が高めのために経費削減になりました。シーフォードとスマーナはまもなく水道水フロリデーションを始めるでしょう。

(注)フックアップというのは、水道システムへの接続装置です。家屋やビルへの接続に類するものです。各戸の接続には水量計が一つにフックアップ装置を一つ取り付けます。歯科界では給水人口を基にしますが、水道システム上は、実際に接続された数あるいはフックアップ数を基にします。これはだれが水道料金を支払うのかを明らかにするためです。アメリカ合衆国では、通常、接続あるいはフックアップあたり3.5人の給水対象人数であると技術者はみなしています。したがって、ドーバーでは11000のホックアップで38500人の人口という計算になります。(3.5×11000)

CDCのトーマスリーブス水道水フロリデーション主任技師からの私信より)