「CDC トーマス・リーブス主任技師よりの報告」

環境アセスメント

フォートデトリックの水道水フロリデーションについて

メリーランド州 フォートデトリック

20032

米国陸軍ギャリソン編集

メリーランド州 フォートデトリック

(ギャリソン=特定の地域在住の保安部隊のこと)

著者:

ドナルド F. -キバルド 中佐, MS  安全, 環境 ならびに 統合プラン事務所主任官

ラケシュ シャーマ  大尉, JA 指揮判断唱道事務所USAG

クリストファー ファーロン大佐, DC 歯科サービス主任官 

監修:

ジョン E. バール 米国陸軍大佐 司令官


有意な影響認められず

フォートデトリックの水道水フロリデーションについての環境アセスメント

1.0       事業計画案の概要および代替案について

環境アセスメント(EA)の対象となった事業計画案は、メリーランド州フレデリックの既存のフッ化物濃度調整設備の改善と操作性について、ならびに、フォートデトリックの水道水フロリデーションについてである。むし歯予防を通して兵士の健康を守るための公衆衛生手段として、水道水中のフッ化物濃度が0.9ppmになるようにフッ化硅素酸(fluorosilicic acid)が使用される予定である。この事業計画案は、防衛局(DoD)政策、陸軍要綱の予防医学の項(DA,1982,1990DoD,1978)に沿うものである。水道水フロリデーション事業を行わないという代替案は、これまでの科学的、医学的組織の推奨を無視したものである。

2.0       予期される環境的影響についての議論

偶発的にフッ化物が流出した際に人体に及ぼす影響や安全性に問題ががほとんどないのと同様に、水道水フロリデーションの環境に対する潜在的なリスクは無視できるほど小さい。フッ化物濃度調整装置が設置される建物が既存のものであるため、多少局地的な軽度の地殻変動による地下配管の多少の修繕は必要かもしれない。土地利用、地質、湿地、文化財、騒音、輸送中の悪臭、空気等への有害な影響は考えられない。表層水、廃水、泥処理、動植物の生態学においても、無視しうるほどの些細なものである。

フォートデリックの水道水フロリデーションに用いられるフッ化物濃度と同じ濃度(0.9ppm)の飲料水を利用した場合の人体への影響は認められていない。これは、科学論文の厳密な評価、そして米国疾病管理予防センター(CDC)の最近の出版物によって確立されている。これらの出版物はむし歯予防におけるフッ化物利用研究の集大成である。

3.0       環境上の影響の報告が必要ではないことを決定する際に考慮された要因

フォートデトリックの既存のフッ化物濃度調整設備の改善と操作性について、ならびにフォートデトリックの水道水フロリデーションについての調査の結果、有意な好ましくない影響があることはまず考えられない。今回の環境アセスメント(EA)で明らかにされた環境面における影響の分析に基づき、これは「有意でない影響の発見」(FNSI)の範疇になるのだが、事業計画案の実施が人間の健康面や環境面で有意な単発的、累積的影響をもたらすことはないと結論付けられた。事業計画の実施に起因する有意な環境上の影響がないことから、環境面における影響の報告は必要とされず、それを作成しない。

4.0       一般意見

2002年3月21日から4月25日まで(36日間)にわたり、一般意見を受け付けた。9人から合計89の意見が寄せられた。それらの意見に対する回答はEAに載せられている。FNSIあるいはEAの詳細を知りたいときは、チャック デーシー氏まで一報いただければ、そのコピーを送信する(宛先:Mr. Chuck Dasey, HQ USAMRMC;  ATTN:  MCMR-PA; 504 Scott St.; Fort Detrick U.S.Army, MD 21702-5012)。FSNIおよびEAのコピーは、フォートデトリックの米国陸軍ギャリソン本部 公務オフィス(810)でも配布している。


John E. Ball                      2003224

米国陸軍大佐

司令官