「健康長寿のためのフッ化物利用を考える in おきなわ」
2004年(平成16年)12月5日(日) (社)沖縄県歯科医師会会館

「健康長寿のためのフッ化物利用を考える in おきなわ」は以下のような内容で開催されました。

【 研修内容 】  健康長寿のためのフッ化物利用について

            ー健康格差の是正を目指してー

【 日 時 】  平成16年12月5日(日) 10:00〜13:00

【 場 所 】  (社)沖縄県歯科医師会会館4階講堂

         〒901-2134 沖縄県浦添市港川1丁目36番3号

【 内 容 】  
総合司会  高嶺 明彦(「健康長寿のためのフッ化物利用を考える in おきなわ」実行委員長)

10:00 あいさつ
      山内 皓央(特定非営利活動法人日本むし歯予防フッ素推進会議副会長)

10:05  「長崎市幼児う蝕予防管理システムから学ぶこと
        ーかかりつけ医をベースとした地域う蝕予防管理システムの問題点ー」
      川崎 浩二  長崎大学助教授(医歯地域保健センター)                 


11:00  「沖縄県のう蝕の現状と集団フッ化物洗口の導入の成果」
      玉城 民雄  久米島町開業 歯科医師


11:40  「健康は村の宝です。
 -        具志川村で水道水フロリデーションに取り組んだわけ- 」
      内間 清六  沖縄県議会議員(前久米島具志川村村長)

12:15  質疑応答
      田浦 勝彦(コーディネーター、特定非営利活動法人日本むし歯予防フッ素推進会議事務局長)

13:00   閉 会

【 主  催 】  特定非営利活動法人日本むし歯予防フッ素推進会議

【 後  援 】  沖縄県、(社)沖縄県歯科医師会、沖縄県歯科衛生士会
          沖縄県歯科技工士会、沖縄県歯科用品商組合

【 展示・体験コーナー・絵本販売 】(特定非営利活動法人日本むし歯予防フッ素推進会議より)
 フッ化物関連情報の展示
 体験コーナー:市販適正フッ化物濃度ボトル水試飲、フッ化物洗口
 絵本「おしえてフッソマン フッソってなあに?」(1500円)の即売

(大会の報告:田浦勝彦)

標記大会を日程通りに開催することが出来ました。
関係各位と参加者に御礼申し上げます。
当日参加者105名で、当初予定の80名を上回り配布資料の不足となりました。

本研修会のキーワードは「健康格差」の是正でした。
沖縄の歯の長寿の礎のため、3名の講師の取り組みはこれからの沖縄の(ひいては全国の)口腔の健康づくりに貴重な道標となることでしょう。

長崎市幼児う蝕予防管理システムから学ぶこと−かかりつけ医をベースとした地域う蝕予防管理システムの問題点−と題した、川崎浩二先生の追跡調査からもたらされた結果から、臨床予防面の充実に
は限界があり、これに公衆衛生面での活動を展開する必要性が提示された。
早々にこの課題に対して日本の歯科界は具体的な答えを出すべく取り組まねばならないと考えます。

玉城民雄先生のフッ化物応用によるむし歯予防の実際―沖縄・久米島における14年間の取り組み− については、地域における小児のう蝕予防の成果から、これを関係者のネットワークとして組織化すれば、近々多くの自治体で実現可能となるという報告であり、次いで、久米島具志川で小児のう蝕予防の取り組みの延長線上に、地域のすべての人々の歯と口の健康づくりとして水道水フロリデーションへの道が模索されて行くことになります。

内間清六前具志川村長は2000〜2002年の水道水フロリデーションへの取り組みの流れをまとめて話されました。
「健康は村の宝です。- 具志川村で水道水フロリデーションに取り組んだわけ- 」首長として、住民の健康に責任を持つことを改めて力説されました。
また、村長の考え方、信念を理解してそれを支える人材がいたことで、それが水道水フロリデーションへの取り組みを遂行できたと打ち明けられました。

全国3000余の自治体の長として、唯一「水道水フロリデーション」の実現に本気で取り組まれた首長内間前具志川村長に敬意を評したいと思います。
旧具志川村フロリデーション取り組みは多くの財産を残しています。
これを活かすも無にするも私たちの取り組み次第であると考えます。

「旧具志川村フロリデーション取り組みの灯は消えていない」と。