第29回 北信越中学校総合競技大会(剣道競技)
                          平成20年(2008年)8月5日 (石川県羽咋体育館)

 今年の北信越の大会は、石川県羽咋体育館で開催された。すぐ後に、富山全中が控えているだけに、富山県勢の活躍が期待されたが、男子個人で、大河周平選手(速星中)が3位、末上貴之選手がベスト8とまずまずの成績を上げ、男子団体では、堀川中が3位と踏ん張った。女子は、県選上位の佐々木南歩、高瀬美咲、古川奈穂の3選手が2回戦進出するも、ベスト8には一歩及ばなかった。
 今年の、羽咋の北信越大会では、試合前の竹刀計量が厳しく、ほとんどの竹刀が返され、指摘された中結いの位置や閉め具合で調整をして再提出している光景が見られた。当たり前の事かもしれないが、自分の竹刀を自分で提出して確認をしないと代理で見てもらうと、普段から竹刀の管理ができていないのでは疑われそうだ。
 また、試合が始まってから、観客席からいくつかの声が上がっていた、審判の旗の件である。「残心」がないということで、2本以上上がった旗が取り消されたり、2対1に旗が割れた場合に何回も「合議」がされ、取り消された判定がいくつもあった。小生は素人だから、口出しはできないことは重々承知で、疑問を口にさせてもらう。一旦、上げられた旗は、そんなに軽いものなのだろうか?そして、確かに、決勝ではそうでもなかったが、予選では、ほんとに審判の旗が重かった。ひいきで重いのでなく平等に重いので、文句は言えないのかもしれませんが・・・。引き技、返し技など、ほとんどが無効?ほんとに素人がわかるくらいのはっきりした技でないと、決まらない感じでした。
 ところで、今年の井波は、団体で昨年に続いて出場したが、男子は結果的には4位で予選突破ができなかったが、このAリーグは混戦だったため、一つ頑張れば突破できたかもしれなかった。初戦の明倫中(福井県2位)に先鋒の篠原天馬選手が、小学生時代からのライバル小出選手に小手で先制、このままいくかと思われた時間切れ寸前に面1本を返され、引き分けられた。これが勝負の綾で、以後明倫のペースになった。中堅の洲崎選手・副将の斉藤選手も終了直前に1本を取られ、大将戦に持ち込めなかった。続く、若穂中(長野県3位)には、4−1の完敗。はじめの2試合で敗れては勝負としては終わってしまっていたが、最後の津幡中(石川県1位戦では、中堅の洲崎選手の1本を守り勝ちして、昨年あげられなかった団体1勝を物にした。主将の洲崎君には、思い出に残る1勝だろう。
 団体の女子は、初戦の三方中(福井県1位)に対し、プレ全中で辛勝していただけに、先鋒の山田千菜都選手に勢いに乗せてもらいたかったが、攻めながらも引き分けに持ち込まれた。次鋒・中堅と落とした後は、上手く副将・大将を守られて敗戦。続く、松代中(長野県1位)に対しては、先鋒山田千菜都選手が、個人戦3位の宮林選手に面1本勝ちの大殊勲。次鋒の2本負けも、中堅山田晴子選手・副将図所郁選手が引き分け、大将戦につないだ。ここで、山本麻紗子選手の踏ん張りに期待がかかったが、中盤に松代の倉田選手の小手を最後まで追いつき、逆転できず、この試合も井波中は敗退し、予選突破の夢は消えた。しかし、3試合目の内灘中(石川県4位)戦は、先鋒山田千菜都選手の1本勝ちを、次鋒の水口妃奈選手がしのいで1本負けに。中堅山田晴子選手も踏ん張り、引き分け。副将の図所郁選手も攻めながらも引き分け、全くタイで大将戦に持ち込んだ。ここでは、大将山本麻紗子選手は、落ち着いて相手を攻め、面・小手の2本勝ちで、井波中女子は、嬉しい北信越1勝を物にした。来年に向けて全中出場への足がかりにしてほしい。
 なお、女子で個人戦に唯一出場の山本麻紗子選手は、何度も稽古会で試合をしている山本美珠稀選手(鹿西中:石川2位)と対戦、早々に面を1本決められたが、終盤、面を返して、延長戦に入った。お互いにいくつか技を出すも、旗が上がらず、延長5分過ぎか、山本麻紗子選手の抜き胴が炸裂、決まったかに見えたが、これも旗が上がらず、気落ちしたところを今度は山本美珠稀選手の面が入り、勝負は決した。善戦したものの、途中山本美珠稀選手のきれいな引き面もあり、山本麻紗子選手は惜しくも1回戦の壁を敗れなかった。山本美珠稀選手は、準々決勝で、終了直前に五十嵐蕗選手(優勝:燕中:新潟3位)に破れベスト8とまりで、地元羽咋の北信越大会での優勝はならなかった。両山本選手とも、全中に期待したい。(山本武夫)
富山県勢成績
(個人)
 男子 3位 大河周平(速星)、5位(ベスト8) 末上貴之(堀川)
     2回戦進出 木倉隆成(雄山)、田中峻也(堀川)
     1回戦敗退 五十嵐由文(速星)、冨居拓海(魚津東部)
 女子 2回戦進出 佐々木南歩(大門)、高瀬美咲(三成)、古川奈穂(小杉南)
     1回戦敗退 山本麻紗子(井波)、久木田連奈(呉羽)、広田さゆり(入善西)
(団体)
 男子 予選Aリーグ 井波 1勝2敗 4位
        Bリーグ 堀川 1勝2分 2位・・・決勝トーナメント進出
        Cリーグ 速星 3敗   4位
     決勝トーナメント 1回戦 堀川 ○6/4 − △0/0 松陽(石川))
                準決勝 堀川 △2/1 − ○3/2 松代(長野)・・・・堀川3位
                      小池 ○4/2 − △3/2 若穂(長野)        
                決勝  小池(新潟) ○4/3 − △2/1 松代
 女子 予選Aリーグ 堀川 3敗   4位
        Bリーグ 小杉南 1勝2敗 3位
        Dリーグ 井波 1勝2敗 3位
     決勝トーナメント 準決勝 燕(新潟) ○4/2 − △1/1 三方(福井)
                      宇ノ気(石川) □2/2代表勝 −□2/2 松代(長野)
                決勝   燕 ○ 6/3 − △ 2/1 宇ノ気  


井波中成績
(個人) 
 女子 1回戦 山本麻紗子 負(メー延長メ) 山本美珠稀(鹿西:石川)


(団体)   

 男子 予選Aリーグ・・・井波中3位で決勝トーナメント進出ならず

津幡 若穂 明倫 井波 勝点 勝者 本数 順位
津幡(石川1位)  \ □1/1 ○1/1 △0/0  1.5  2   2  3
若穂(長野3位) □1/1  \ □3/1 ○8/4  2  6  12  1
明倫(福井2位) △0/0 □3/1  \ ○6/4  1.5  5   9  2
井波(富山3位) ○1/1 △2/1 △2/0  \  1  2   6  4
小出 杉本 内山田 木村 渡辺 篠原 神田 洲崎 斉藤 松田 篠原 神田 洲崎 斉藤 松田
明倫 ○6/4 井波 △3/1 井波  \  \  \  \ ○1/1
井波 △2/0 若穂 ○8/4 津幡  \  \  \  \ △0/0
篠原 神田 洲崎 斉藤 松田 坂口 矢口 市岡 中島 小宮山 浅井 小谷 沖野

 

 女子 予選Dリーグ・・・井波中3位で決勝トーナメント進出ならず

三方 内灘 松代 井波 勝点 勝者 本数 順位
三方(福井1位)  \ ○1/1 △1/0 ○3/2  2  3  5  2
内灘(石川4位) △0/0  \ △2/1 △1/1  0  2  3  4
松代(長野1位) ○3/2 ○3/2  \ ○3/2  3  6  9  1 
井波(富山3位) △0/0 ○3/2 △1/1  \  1  3  4  3
川島 青木 岩崎 松村 池田 宮林 山下 安藤 渡辺 倉田 山田千 水口 山田晴 図所 山本
三方  \  \  \ ○3/2 松代  \  \ ○3/2 井波  \  \ ○3/2
井波  \  \  \ △0/0 井波  \  \ △1/1 内灘  \  \ △1/1
山田千 水口 山田晴 図所 山本 山田千 水口 山田晴 図所 山本 土田 中島 安田 細川


平成20年北信越中学校剣道大会の成績一覧