第54回富山県高等学校剣道春季大会(射水市大門総合体育館)

平成24年4月21−22日

 平成24年度早々の春季大会は、新1年生を補強しての初の公式戦です。
 初日は男子個人戦から、スタートです。Aコートは、シードの木倉選手が4回戦で吉川選手(桜井)に勝ち、準々決勝で、4回戦で棚田選手(南砺福野)を破った若林選手を延長の末、面1本勝ちし準決勝へ。Bコートは、同じくシードの田代選手が4回戦で松田選手(富山南)を破り、準々決勝で長瀬選手に面1本勝ちして準決勝へ。Cコートは、シードの篠原選手が、4回戦まで2本勝ちで快調に勝ち進み、準々決勝では柞山選手に面1本勝ちし、準決勝へ。Dコートは、シードの青山選手が4回戦で宮野選手(高岡工芸)を、準々決勝で島田選手を下し、準決勝へ。シード4選手が順当勝ちしました。準決勝は、Aコートが、木倉、田代の高岡工芸勢同士、Bコートが、篠原、青山の井波中出身同士の戦いとなり、興味あふれる試合が期待されました。予想通り、Aコートでは、木倉選手の初太刀の面が決まり、やがて田代選手の面が返され、すぐさま、木倉選手が面を決めて、早い勝負展開となりました。Bコートでは、篠原選手が、先輩の意地を見せる面で先行するも、技の切れで後輩青山選手が面を返して、勝負となり、最後は再び青山選手の面が決まり、決勝は、選抜予選と同じ顔ぶれとなりました。決勝は、じっくりと構える木倉選手に青山選手も仕掛けるが決まらず、中盤から終盤にかけて、一瞬のすきを突いた木倉選手の面が決まり、選抜予選に続く連覇となりました。
 初日の後半は、女子団体戦。参加数が減り、11校のエントリーだが、富山東が急遽欠場したため、10校で行われました。富山北部の圧勝で終わりましたが、シード争いは、前回シード落ちした呉羽が、高岡工芸を破って、準決勝に進出しました。高岡、南砺福野がそれぞれベスト4に進んで、総体予選のシードを確保しました。呉羽の佐渡選手、高岡の藤崎選手という1年生の新戦力の活躍も新鮮でした。
 2日目は、女子個人戦から始まり、富山北部のシード4選手の戦いに焦点が集まりました。Aコートの選抜予選覇者の山田選手は準々決勝で、松山選手(砺波)に面1本勝ちして準決勝へ。Bコートは、久木田選手が、順当に勝ち進み、準々決勝で西村選手(高朋)に小手1本勝ちして準決勝へ。Cコートは、山本選手が、3回戦で、井波中後輩の水口選手(南砺福野)の粘りに長い延長を強いられながらも、準々決勝で豊田選手に小手1本勝ちし準決勝へ。Dコート、選抜予選2位の今村選手は準々決勝で、実力派石井選手を小手1本勝ちして下し、準決勝へ。準決勝は、Aコートで、山田選手が久木田選手を、Bコートで、山本選手が今村選手を、それぞれ面1本勝ちで下し、決勝へ進みました。決勝は、井波中からの同僚対決、中盤まで、両者決定打がなく、終盤に、動きの良かった山田選手が、居ついた山本選手の一瞬のすきをつき、面1本勝ちし、選抜予選に続く県大会個人戦連覇を果たしました。
 男子団体戦は、戦国時代の予想でしたが、波乱がいくつもありました。出場校は男子は選抜予選より、5校増えました。Aコートでは、高朋を2回戦で破って勢いに乗る入善が、準々決勝で、選抜予選覇者の龍谷富山に2-1で勝ち準決勝へ。龍谷大将の青山選手に落とし穴が…。Bコートでは、高岡工芸が危なげなく準決勝へ。Cコートは、2回戦で富山中部に勝って選抜予選の雪辱を果たした富山東と、砺波勢同士戦いを制した南砺福野が準々決勝を戦い、大将戦で井波中出身同士の篠原選手(南砺福野)が松田選手(富山東)を下して3-2で南砺福野が準決勝へ。Dコートは、富山工業が危なげなく準決勝へ。準決勝Aコートは、入善対高岡工芸、入善が先鋒1本勝ち、次鋒が引き分けて、優勢のままもつれて中堅の試合に入り、終盤、反則を取られるまでは押していましたが、その後流れが変わり、中堅2本勝ち、副将が1本勝ちして、大将につないだ高岡工芸が、3-1で入善を退けました。Bコートは、富山工業が、先鋒・中堅2本勝ちし、福野に次鋒が1本負け、中堅も1本取られただけの状態で、断然有利に進めるも、副将が引き分け、大将は、恐れていた2本負けして追いつかれました。代表選では、勢いに乗る篠原選手の面が石田選手に決まり、鮮やかな逆転で、南砺福野が初めての決勝戦へ進出しました。決勝は、高岡工芸が、真ん中3人で試合を決め、昨秋、秋季大会以来の優勝を飾りました。
 試合の展開によっては、どう転ぶかわからない試合が多く、総体予選までには各学校とも戦力を整えて、望んでほしいものです。(山本武夫)

*井波剣道スポ少OB・OGの成績

 ・男子個人 青山虹(龍谷富山) 次勝、篠原天馬(南砺福野) 3位、松田尚之(富山東) 2回戦敗退
 ・女子団体 富山北部(山田千菜都・山本麻紗子) 優勝、南砺福野(水口妃奈)・高岡(藤崎美奈里) 3位
 ・女子個人 山田千菜都 優勝、山本麻紗子 次勝、水口妃奈(南砺福野) 3回戦進出
 ・男子団体 南砺福野(篠原天馬) 次勝、龍谷富山(青山虹)・富山東(松田尚之) ベスト8

*大会成績・・・表彰式

全体成績

女子団体・・・優勝 富山北部、次勝 呉羽、3位 高岡・南砺福野、ベスト8 富山中部・高岡南・小杉・高岡工芸
男子団体・・・優勝 高岡工芸、次勝 南砺福野、3位 入善・富山工業、ベスト8 龍谷富山・滑川・富山東・富山第一

男子個人・・・優勝 木倉(高岡工芸)、次勝 青山(龍谷富山)、3位 篠原(南砺福野)・田代(高岡工芸)
        ベスト8 若林(龍谷富山)・長瀬(富山工業)・柞山(富山工業)・島田(南砺福野)
女子個人・・・優勝 山田(富山北部)、次勝 山本(富山北部)、3位 久木田・今村(富山北部)
        ベスト8 松山(砺波)・西村(高朋)・豊田(高岡)・石井(高岡工芸)