祝    辞

 

 第26回むし歯予防全国大会の開催にあたり一言お祝いを申しあげます。

 本日は全国から歯科保健関係者が多数参集され、地域における歯科保健活動のあり方とその効果的な推進方策について研究討議が行われることに対し、深甚なる敬意を表する次第であります。

 さて、日本歯科医師会では「8020運動」を推進しておりますが、平成11年歯科疾患実態調査によると、80歳で自分の歯を20本以上有する者の割合は約15%であります。また、厚生労働省の「健康日本21」計画では2010年における8020達成者の割合を20%以上とすることを目標にしております。この「健康日本21」計画を具現化した「健康増進法」には、その基本方針に「歯の健康の保持その他の生活習慣病に関する正しい知識の普及に関する事項」が記載されております。

 生涯を通じて健全な歯を保ち、健康で心豊かな生活を送るには、幼少期からの一貫した歯科保健対策が必要であります。その手法の一つとしてのフッ化物応用による、むし歯予防は「8020」を達成していくための有力な手段であります。

 このような状況のもと、貴会議が特定非営利活動法人として新たな歴史を刻まれ、むし歯予防を達成するための諸対策を推進し、国民歯科保健の一層の充実を図られることは誠に心強いことであり、その成果を大いにご期待申し上げるものであります。

 最後になりますが、本大会開催に至る篠原会長はじめ関係各位のご尽力に対し、改めて敬意を表しますとともに今後益々のご健勝とご活躍を祈念いたしましてお祝いの言葉とさせていただきます。

 

平成14年11月17日

                                                                                    日本歯科医師会

                                                                                    会長  臼田 貞夫