祝    辞

 

 第26回むし歯予防全国大会の開催を心からお祝い申しあげますとともに、毎回ご挨拶を申し上げる機会をいただき厚く御礼申し上げます。

 さて、今回は大会を主催される日本むし歯予防フッ素推進会議がNPO法人となられて最初の大会であると伺い、重ねてお祝い申し上げます。そしてテーマを「フッ化物応用とヘルスプロモーション」と題し、フッ化物応用の大切さを社会に伝える(唱導)と歯科保健関係者や地域住民が大切さに気付き、自ら行動を起こさせるような能力を付与する(エンパワーメント)に重点を置き、ヘルスプロモーションの第一人者である東京都立大学の星先生による基調講演はじめ、報告も4つ組まれており、ご参加の皆様の今後の活動には従来にも増して大きな糧となることと思い、大きな期待を寄せております。

 私は日本学校歯科医会という学校保健の一翼を担う団体をお預かりし、学校歯科保健活動を通して広く学校保健の発展や幼児・児童生徒の健康増進を図る目的に尽力をしておりますが、学校保健においても暫く以前からヘルスプロモーションの概念を取り入れ、問題発見・解決型の学習、つまり教育を主体として「自ら気付き、自ら行動する」子どもを育てるという目標に向かって活動を展開しているところで、本大会の主旨に相通じるところもあり、共感を覚えるところであります。

 対象とするのが、子どもであれ大人であれ、地域住民であり国民であって、我々歯科医師あるいは学校歯科医が口腔保健指導を普及啓発するには、先ず対象とする人々の理解が必要であります。

 日本むし歯予防フッ素推進会議あるいは関係者意図するところが広く国民に理解され、多くの方々の協力を得ながら国民自身の歯と口腔の健康増進が実現されることを願って止みません。

 結びに、本大会を主催されました篠原会長はじめ関係の皆様の今後ますますのご健勝とご発展を祈念してお祝いのことばといたします。

 

平成14年11月17日

社団法人 日本学校歯科医会

会  長 西連寺 愛憲