ご 挨 拶

NPO法人・日本むし歯予防フッ素推進会議

会 長  篠原 常夫

 

 本日ここに第26回むし歯予防全国大会が開催されるにあたり、ご多忙のなか御来賓各位ならびに全国から日F会議会員の御臨席を賜り、心よりお礼申しあげます。

 この度、本会は四半世紀に亘り、これまでむし歯予防に安全で効果的で、かつ経済的なフッ化物利用の普及に努めてまいりました。その間、培ってきたフッ化物応用に関する知識・人材・およびそのネットワークという資源には多大なものがあります。この実績をふまえ、関係者/諸機関と連携できれば、21世紀における国民の口腔保健の保持増進に寄与できると信じ、そのためには任意の団体である「日本むし歯予防フッ素推進会議」を対社会的に権利義務の帰属主体である特定非営利活動(NPO)法人化し、公益法人として社会的な立場を明確にした上で、関係諸機関・学会・自治体と連携をはかり、口腔保健と生活の質の向上を図ることを目的として、ここに「NPO法人・日本むし歯予防フッ素推進会議」として設立を認証されたところであります。

 21世紀に入り、日本のすべての国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会とするため、21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」がすすめられています。目的は健康寿命の延伸、及び生活の質の向上を実現することです。歯の健康に関しては、歯の喪失を防止して、食事や会話を楽しむ等による生活の質(QOL)の向上の確保を目指しています。歯の喪失防止につながる具体的なう蝕予防方策として、フッ化物利用は欠かすことができません。フッ化物を個人的に利用するだけでなく、フッ化物洗口・フロリデーション等、集団と地域に応用することが大切となります。地域において、これらのフッ化物応用法を実際に普及させるためには「ヘルスプロモーション」のプロセスが極めて大きな意味を持っています。

 そこでNPO法人となっての本大会では「フッ化物応用とヘルスプロモーション」と題して「唱導」「エンパワーメント」という2つのプロセスの大切さを参加者全員で確認し合いたいと考え、一層の普及に邁進したいと存じます。

 最後にご来臨各位におかれましては本会に対し今後とも深い御理解と御協力をお願い申し上げ合わせて各位のご健勝を祈念いたしまして、ご挨拶といたします。