祝    辞


社団法人 日本歯科医師会  
会 長  井堂 孝純  

 第28回むし歯予防全国大会の開催にあたり一言お祝いを申し上げます。
 本日は全国から歯科保健関係者が多数参集され、地域における歯科保健活動のあり方とその推進方策、さらには将来展望へと塙広い研究討議が行われることに対し、深甚なる敬意を表する次第であります。
 さて、日本歯科医師会では80歳で20本以上の歯を保とうという「8020運動」を国民的な運動として強力に推進しております。「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」においても歯の健康がとりあげられ、幼児期・学童期のう蝕予防、成人期の歯周病予防、歯の喪失防止など2010年までに達成すべき日額値が掲げられております。特に幼児期・学童期のう蝕予防に関してはフッ化物歯面塗布を受けたことのある幼児、フッ化物配合歯磨剤を使用する人を増やすことなどが目標値として示されております。
 一方、昨年5月1日に施行された「健康増進法」の基本方針には「歯の健康の保持に関する正しい知識の普及に関する事項」がうたわれ、厚生労働省では「フッ化物洗口のガイドライン」を作成し、歯科保健における同法の指針と「健康日本21」計画の目標値に反映することとしております。
 生涯を通じて健全な歯を保ち、心身ともに豊かで充実した生活を送るには、幼年期からの一貫した歯科保健対策が必要であります. 科学時根拠に基づくフッ化物応用によるむし歯予防は、「8020」を達成していくための有効な手段の一つであります。
 このような状況のもと、むし歯予防のための諸対策について討議し、国民の歯科保健の充実を図られることは誠に心強く、その成果を大いにご期待申し上げるものであります。
 最後になりますが、本大会開催にあたり寺尾隆治大会会長はじめ関係各位のご尽力に対し、心より敬意を表しますとともに貴会の今後益々のご清楚とご発展を祈念いたしましてお祝いの言葉とさせていただきます。

 平成16年7月3日