井波庄川ロータリークラブ 2002年10月9日夜間例会

卓話「仏との出会い(筆者の仮題)」
講師 華厳宗日照院住職 糸数寛宏(庄川町在住:44歳。沖縄県石垣島出身)当クラブでは四年前に続き2度目

(卓話抄録)
 坊さんの仕事は、葬式したり法事をしたりするのが仕事です。しかし、こういう場で、法話の機会を頂けて大変うれしいです。
 ところで宗教とは何ぞや、と聞かれたら私はこう答えます。「自分の心の中にある仏様と出会い、親しくなること」です。宗教の3本柱は、@懺悔があること、A感謝があること、B報恩の教えがあること、ですが、3番目の意味は、「世のため、人のためになることをしましょう」と説ける信義があるということです。
 『お葬式』は、一番わかりやすい教えの手段です。亡くなった人に、「もっと、尽くせばよかった」などと懺悔をし、「今まで有難う」と感謝し、「これから、みんなと仲良く暮らします」と、誓うことが、全て宗教の根本なのです。
 仏教はこういう、いい教えなのです。儒教と流れを組んで、一層いい教えになりました。
 仏壇、位牌、供物それぞれに意味があります。
 今日は、時間がないので、「燈明」「線香」についてその意味を、お話します。
 「燈明」は『ろうそくの教え』といわれるいわれがあります。仏様の前で、私に知恵を下さいとお願いすると、仏様は、ろうそくの火で暗闇を照らし、そのろうそくの火を、5〜10本と分け与え、周りを次第に明るくしていかれます。つまり、悩める人々や、知らないで不安がる人々に、素晴らしい教えを広めていかれるのです。そうして、素晴らしい世の中にされていかれます。
 「線香」は『線香の教え』として、一度火をつけると最後まで燃え尽きる(やり遂げる)ということで、精進を教えとしています。線香の頭は、ひどく熱いですが、これは熱意を意味し、燃えると香りが出ますが、これは生き様を表し、正しくまっすぐ立てることで、正直に生きるという意味になります。
 本来、仏教は私たちの心の中にあります。浄土真宗であれば、お釈迦様がいらっしゃいます。これが、親を大切にする中国の儒教と合体して日本の仏教になりました。その、仏様に出会い、修行する場が仏壇なのです。
 合掌。
 私は、この卓話を聞いて、心が洗われる思いがしました。フロリデーション(水道水フッ素濃度適正化)を進める活動がまさに、この『ろうそくの教え』と『線香の教え』でないか、自分の道を今まで通り、信じて歩んでいかなければならないと確信しました。
 ロータリークラブの『四つのテスト』も、
1.真実かどうか
2.みんなに公平か
3.好意と友情を深めるか
4.みんなのためになるか どうか

というふうに、自問自答するように呼び掛けています。
これも、フロリデーション(水道水フッ素濃度適正化)を進める心構えを説くにふさわしいスローガンです。(山本武夫)