IFIC(003)栄養としてのフッ化物  2002年版

Oral Health  口腔保健 20023月 http://ific.org/proactive/newsroom/release.vtml?id=18582

口腔と健康の関連性とは?

食物の取込み口として、咀嚼と栄養素の消化作用は極めて重要な要素である。

口腔保健と栄養との関連は深い。ちょうど口腔疾患が食事と栄養に影響を及ぼすと同様に、食事と栄養は口腔疾患の発生と進行に影響するであろう。

The Road to Good Health Begins in Your Mouth 健康は口腔から

口腔は熟練歯科医師が全身の健康を評価にする窓である。定期歯科診査によって食欲異常と前がん症状の初期の兆しをふるい分けることができる。さらに、頸動脈の特別なX線撮影で歯科医は脳溢血の前兆をふるい分け可能である。口腔ケアは健康への重要なステップである。食習慣、ブラッシングとフロッシング、フッ化物と定期診査は健康を維持するためにすべて必要である。

Caries Prevention Emphasis Shifts う蝕予防へ

多年にわたり、主要な口腔のヘルスケアはう蝕の形成に対する食事の影響に重きを置いた、小児のう蝕予防でした。しかしながら、 今日の世界では、フッ化物、シーラントの使用、摂食頻度と良好な口腔清掃に着目している。科学の進歩につれて、もはや、ある特定の食品が主たるう蝕のリスクファクターとして選択されないようになった。しかしながら、食事パターンと食品の選択はう蝕の重要な因子に違いない。あらゆる物は口腔を介して食べ、そこで炭水化物はプラーク中の細菌によって代謝され、酸を産生してエナメル質を脱灰する。

プラークは細菌と絶えずすべての歯面に形成される副産物の可視できない付着物である。プラークは歯の表面に酸を産生する。酸による侵襲が重なると、エナメル質に実質欠損が生じて、う窩を形成する。

 プラーク形成と酸産生関連因子:

             摂食頻度. 炭水化物含有食品を食べる度に、酸が産生されて約2040分間,にわたり歯に作用する。摂食頻度が高いほど、ますます酸産生の機会は増える。

             食品特性. 食品によっては歯に粘着性の傾向のものもある。一方で、チップスとクラッカーのような粘着性の調理澱粉はキャンディバーとトフィーよりも粘着性の食品としてリスト上位にランクされる。食品の特性は口腔内残留時間にも影響する。ゆっくりと溶解するクッキーやグラノーラバーのような溶けにくい食品は歯との接触時間も長く、カラメルとゼリービーンズのようにすぐに溶ける食品とは反対にエナメル質を侵襲する酸の産生時間が長い。

             食事と一緒に摂ルかどうか. 唾液分泌は食事中に増加して、酸を中和して口腔から食品を浄化する。

澱粉もう蝕を誘発する. 一般的に澱粉は  パンからクラッカー、果物、ミルク、蜂蜜、糖蜜、とうもろこし甘味料と精製糖  はすべて酸産生して歯を侵襲できる。

Dental Caries&mdashA Disease in Decline  う蝕の減少

この20年間のう蝕の減少で際立って最も重要な因子として水道水フロリデーションとフッ化物配合歯磨き剤の広範な応用があげられる。詳細にフッ化物がどのように作用して、実際的にう窩の形成を防ぐのか、いまだに研究中であるが、効果のエヴィデンスは圧倒的にある。

アメリカ合衆国歯学研究所(NIDR)の調査によれば、フッ化物の広範な応用 によってアメリカ合衆国では、この20年間にう蝕の劇的な減少がもたらされたと信じられている。この間にアメリカ合衆国のカリエスフリーの小児数は倍増し、乳歯う蝕フリー者は60%を超えた。定期的な歯科医院受診者の増加と全般的な食生活改善も改良要因であるとNIDRは述べている。

どのようにして消費者/国民が口腔保健を守り増進することができるか?

             食物を選ぶ際にバランス、種類、中庸を組み入れることー 口腔保健にとっても良好な栄養にとっても重要なガイドラインである。

             12回フッ化物配合歯磨き剤で歯磨きする

             規則的なフロッシングまたは歯間ブラシの使用(特に歯間空隙、ブリッジや清掃困難な部位)

             定期的な歯科受診

             規則的な食事と適度な間食