IFIC Review: Nutrition and Oral Health: Making the Connection

September 1998

IFICレビュー:栄養と口腔保健:連携づくり

19989

(この文章はオンラインのみ利用可能である)

どのように口腔は健康と関係しているか。口腔は食物の取り込み口であり、消化管の始まりである。咀嚼と嚥下能力は健康体にとって必須栄養素を得るのになくてはならない機能である。口腔保健と栄養は密接な関係にある。したがって、口腔保健は適切な栄養状態を保証する際に必要不可欠な役割を果たす。(1)

興味あることに、口腔保健と栄養は相互依存的で、時には相反する関係にある。

口腔組織および自然な保護メカニズムの健全な開発とメンテナンスの促進によって、良好な栄養は健全な口腔保健を促進する。対照的に、ある食品が口腔疾患の危険度を増加させるプラーク形成の原因となることもある。食品の食べ方によっては唾液分泌を促して、リスクの減少をもたらすかもしれない。以上の相互作用は複雑で、口腔保健に対して肯定的ないし否定的な効果の可能性がある。

  さらに、熟練した歯科医にとっては、口腔は健康全体を見渡す際の窓として役立つ。定期歯科健診すると、かかりつけ歯科医にとって歯周病、前がん症状あるいはがん病巣の診査も行える。もっと精密なスクリーニング機構で頸動脈の組織内石灰沈着を明らかにしたり、あるいは化学療法に随伴する顎の弱体化についてその初期段階で警告を発することができる(2)

口腔ケアは健康への道として重要なステップとなる。良好な食習慣、規則的なブラシング、フロッシング、およびフッ化物は健康を維持する上で各々の役割を果たしている。

Oral Health - What Causes Dental Caries?

口腔保健-う蝕の原因は何か?

う蝕(しばしばむし歯またはう窩と呼ばれれる)は多くの相互関連要因に起因あるいは阻害される細菌性の疾病である。関連因子としてはバクテリア、唾液流量、ミネラル、水道中や歯磨き剤中のフッ化物、摂取食品の特性、飲食頻度とオーラルハイジーンがある。

長年にわたり、口腔保健についてはう蝕の発生に対する食事の影響を強調して小児のう蝕予防に焦点が絞られてきました。科学の進歩につれて、特定の食品もはや特定食品がう蝕の危険因子として挙げられることはない。しかしながら、今日の世界では、予防としてフッ化物、シーラントの使用、摂食頻度および良好なオーラルハイジーンに注目しています。これらの要因はすべて、脱灰と言われているエナメル質の進行性の破壊を引き起こすう蝕誘発性のバクテリアの盛衰に関与する。プラークはすべての人の歯に常に形成される細菌とその産生物であり、ほとんど目にみえない堆積物である。プラーク中の細菌は炭水化物を分解して酸を産生してエナメル質を侵襲する。プラーク中の細菌の脱灰作用は歯の表面への付着性と酸の停留性の力に左右される。頻回な酸の侵襲が重なると、エナメル質は欠損をきたし、う窩を形成することになるかもしれない(3)。

The Role of Saliva

唾液のはたらき

.唾液は口腔内で強力で、かつ保護的な役割を担っています。すべての軟組織を被覆し、硬組織のう蝕抵抗性を増加させます。リンとカルシウムのような唾液中のミネラルもエナメル質のリフォーム、再石灰化作用として知られているプロセスを支援する際に役割を果たします。修復のメカニズムは十分に理解されておらず、活発に研究されている。口腔内のフッ化物は、唾液の再石灰化作用プロセスを促進する役割を演じている。さらに、唾液は細菌によって産生された酸を中和するための緩衝液として作用する物質を含んでいる。さらに唾液は口腔から食物粒子の排除を支援するために働く。事実、唾液とエナメル質との関係は、身体の細胞と血液との関係にあり、ちょうど体細胞が栄養素を供給し、老廃物を排除して細胞を保護するために血液循環に依存するように、エナメル質は、これに類似する機能(4)を行うために唾液に依存する。

Eating Habits

食習慣

発酵性の炭水化物として知られている糖(果糖、乳糖およびテーブル砂糖)および調理澱粉(クッキー、パンなど)は、う蝕に影響を及ぼす可能性の高い食品群である。う蝕誘発性細菌が炭水化物を利用して酸を産生してう窩の形成に至るので、食品そのものよりも食習慣がう蝕の発生と予防の鍵となる。

摂食頻度が重要である。その理由は物を食べる度に、約2040分間にわたり酸が発生して歯表面に作用するからである。食べる回数が多くなるほど、ますます酸による侵襲が増える。回復期間(再石灰化)よりも酸の侵襲の期間(脱灰)が上回れば、う蝕が発生する。同様に、歯面に付着傾向が高い食品は、口腔を速やかに清浄する食品よりもう蝕の危険度を増加させる。

 次の図に示すように、歯に粘着性あるいは付着性の食品に対する消費者の理解力は、通常、実際とは異なる。驚くことに、ポテトチップスとクラッカーは、ゼリービーンズおよびカラメル(5)より長く付着する。これはカラメルとゼリービーンズが唾液によってより速く洗い流されるのに対して、パンあるいはクラッカー(唾液によって急速に洗い流されない)のような食品は歯により長く停留する可溶性の砂糖を含んでいるからかもしれない。チャートの第1のカラムは食品の「粘着性」に関する消費者の格付けを示しており、一方、第2と第3のカラムは嚥下した後に、歯に粘着(すなわち歯面に「粘着する」こと)する時間1分と5分後に残る食物粒子の重量を示している。ただし、飲料でとった時に、これらのランキングが修正されるかもしれない。

              

食品 消費者の格付け 残留食物粒子の乾燥重量
嚥下後1分(
mg
残留食物粒子の乾燥重量
嚥下後5分(
mg
カラメル 1 16 0
ゼリービーンズ 2 7 1
チョコレートカラメルピーナッツバー 3 26 1
チョコレートカラメルバー 4 15 0.1
ホットファッジサンデー 5 0 0
ピーナッツバタークラッカー 6 59 9
Dried figs 7 37 2
ミルクチョコレートバー 8 0.3 0
レーズン 9 4 0.2
グラノーラバー 10 61 22

Source: Kashket, S., Van Houte, J., Lopez, L.R. and Stocks, S. Lack of correlation between food retention on the human dentition and consumer perceptions of food stickiness. Journal of Dental Research, 1991. Vol. 70. No. 10. Pp 1314-1319

1:実際の停留(5)と比較した食物粘着性に対する消費者の理解力

炭水化物を多く含む食品は単独で食べるよりも食事の際に食べる方が酸の産生は少ない。その理由は、食事の際には唾液分泌の増加によって産生された酸の中和と口腔から食品を浄化する手助けとなるからである。食後に残った小さな1片のチーズは、食事の際に炭水化物蝕食片から産生された酸を抑える働きをすることができる。

Lack of Access to Dental Care

歯科ケアへのアクセス不足

歯科ケアのアクセスに関するデータはほとんどない。しかし、健康統計国家センターによる1987年の報告書によると、アメリカ合衆国の2歳未満児の5パーセントだけが歯科医に受診していたに過ぎません。過去20年間に、う蝕は劇的に減少しました。 17歳のDMFT18から8に低下し、合衆国の517歳児の半数はカリエスフリーとなった。

しかしながら、データからは社会経済的状況がう蝕の発生に影響していることを示唆している。「より綿密な検査によれば、小児う蝕の著しい極性化 —20%の小児が60%のう蝕 があることを示している。 大半のう蝕を持っているのは恵まれない階層のこどもたちなのです。(6)

シーラントの集団全体に渡る使用は低率のままである。しかしながら、1986-871988-94国家健康と栄養検査調査(NHANES 11およびNHANES 111)の間で、シーラントの使用は2倍以上になった。シーラントはう蝕から咬合面小窩裂溝を守るために当該面に合成樹脂を填塞する。NHANES III調査では、幼児の2%未満に乳臼歯シーラント、および小児と青年の19%に永久歯シーラント処置をしていた。永久歯シーラントについては、白人小児では22パーセントで、アフリカ系アメリカ人の小児では8%とメキシコ系アメリカ人若年者では7%(7)であり、3倍の開きがあった。

Baby Bottle Tooth Decay

哺乳瓶う蝕

ベイビーボトルう蝕、時にナーシングう蝕として名高いが、これは幼児の乳歯が重度にう蝕罹患した状態である。幼児の歯が砂糖を含む液体で長期に渡り曝されることが原因である。長期にわたり摂取される場合、たとえ乳糖でさえ(牛乳、調製乳および母乳中の乳糖)、う蝕の引き金となる。ジュースや砂糖入の液体を含んでいるボトルは最も一般的な原因である。

通常の哺乳では液体が口腔から速かに浄化されるので問題を起こすことはない。しかし、保護者がとして甘い液体を1日に何回も与えたり、幼児の昼寝や就寝時に人工乳やジュース入りのボトルで寝つかせれば、深刻なう蝕の発生を来たす。スティーヴン・モス博士(ニューヨーク大学の小児歯科教授)によれば、親と保護者がこの問題解決のために次のような単純な段階を踏めば、予防ないし緩和できると言います。

*哺乳後に、プラークを除去するために湿った布製品かガーゼで幼児の歯を拭い取る。

歯が生え始めたらすぐに軟らかめの歯ブラシにエンドウ豆サイズのフッ化物配合歯磨き剤をつけて幼児の歯のブラッシングを始める。

幼児の昼寝時に、あるいは夜間にどうしてもボトルを欲しがる場合には、人工乳、ジュース、牛乳あるいは甘味飲料ではなく哺乳瓶に水を入れて飲ましてください。さらに、かかりつけ歯科医や小児科医が勧める清潔なおしゃぶりをやることもできよう。

612か月ごろに、歯科医や小児歯科医への受診を始めなさい。それによって、幼児の歯の萌出状況を確かめることができる。また適時にシーラント処置をすることもできる。定期的なアポイントをとることである。

Dental Caries - A Disease in Decline

う蝕の減少

The Fluoride Factor

フッ化物の要因

Far and away

この20年間のう蝕の激減をもたらした重要な因子は水道水フロリデーションとフッ化物配合歯磨き剤の広範な利用でした。正確のところフッ化物のう蝕予防メカニズムについては研究継続中であるが、う蝕予防効果の証拠は紛れもない。国立歯科研究所(NIDR)の調査によれば、フッ化物の広範な利用によって、アメリカ合衆国のこの20年間に劇的なう蝕の減少をもたらした。う蝕フリーの小児の割合は1970年代前半には28%であったが、1988-94 NHANES III では5〜17歳の55%は永久歯う蝕フリーに増加した(10)。定期的歯科医院受診者と全般的な食事の改善者数の増加もう蝕の減少の要因としてあげることができるとNIDR.(11)は述べている。

フッ化物の利益を示す膨大な科学的な証拠があるにもかかわらず、批判にも曝されてきた。歯のフッ素症歯表面の小さなチョーク様の不透明部位が批判の的である。歯のフッ素症という症状は長期に渡って至適フッ化物濃度に調整されてフッ化物の全身的応用が行われてきた地域でこれまでにも観察されてきたものである。1991年のフッ化物の利益とリスクに関する公衆衛生レビューによると、政府が推奨する水道水フロリデーションについてはリスクは利益に較べて極めて小さいと結論づけている。

Other Oral Health Problems

その他の口腔保健問題

3つのタイプの歯のすり減りが歯に影響するだろう。歯と歯との接触によるすり減りは咬耗(症)と言われている。磨耗(症)は不適切なブラッシングのような外的な機械的な要因によって起こる。酸蝕症はう蝕病変を引き起こす細菌が産生する酸以外の酸によって引き起こされる硬組織の欠損として定義される。

歯のすり減りは個人リスクを決める際に多要因が関連しているという点でう蝕と類似している。酸蝕症には内的な要因があり、胃液の逆流や食欲不振のある人で、逆流や嘔吐で酸が胃から口腔に流れ込む時に認められる。この他の決定要素としては、酸性食品と飲料あるいは薬の服用によって、外部から口腔に流入する酸である。外部と内部要因ともに関与するだろうし、特に成人の場合に歯のすり減り、すなわち咬耗と磨耗に形態から臨床像を鑑別するのは難しい。

重症の歯のすり減りは稀である。

酸性食品および飲料としては、果物(特に柑橘類)およびそれらのジュース、ピクルスのような酸っぱい食品、果物ベースあるいは炭酸入りのソフト・ドリンクスがある。柑橘類のセグメントを吸ったり(スポーツ選手は行ってもよいだろう)、口の中で飲料をしゅーとするが含んだりするような、異常な飲食癖は、酸性食品群の摂取量より歯のすり減りの大きな要因となるかもしれない。

唾液は酸蝕症からもう蝕からも歯を守る口腔内の重要な保護因子である。唾液は酸を中和し希釈して口腔から浄化するので、唾液の流れは酸が口腔に流入する際に刺激される。したがって、高齢者、口呼吸のスポーツ選手や抗ヒスタミン剤(12)のような薬物の服用の結果として、唾液の流れが悪いと歯のリスクはあがる。

歯周病は歯の支持組織を破壊する蔓延した感染性の疾病である。主に成人に見られ、プラークによって初発する。栄養不足も一因であるかもしれないが、良好なオーラルハイジーンと定期的な歯科医院の通院が主たる予防方法である(1)。

New Directions in Oral Health Research

口腔保健研究の新たな方向性

過去40年にわたって、歯科保健研究者たちはキャンディーのような特定の食品から一般的な炭水化物(澱粉と砂糖)の役割に焦点を移してきた。同じく、食習慣はどのようにプラーク形成に影響を及ぼすか調べてきた。今やフッ化物は抗う蝕因子として認知され、将来の研究および予防対策は以下の諸点に焦点が当てられるもの思われる:

* 食欲不振、癌、あるいは骨粗鬆症をうかがわせる軟組織の初期徴候を提供するスクリーニング機構として、歯科医が患者の定期的な来院を活用する方法。

現在でも歯科医の中には、定期的な歯のクリーニングの際に脳溢血や顎骨組織の化学療法由来の脆弱化の将来リスクを見つける可能性のある頸動脈を特別なX線撮影する。

* 唾液線構造と機能に関する栄養素(ビタミンAと蛋白質のような)の役割とそれらの欠乏の意味。               

* 歯周の損傷(13)に対する保護メカニズムに関する酸化防止剤(ビタミンEとカロチンのような)の役割。

*  口腔癌の原因として、食事とタバコおよびアルコールのライフスタイル危険因子。酸化防止剤栄養素のような保護因子に関して更なる研究が必要である。

* 口腔保健ふるい分け、栄養ふるい分けおよびカウンセリングについて。歯科医、小児歯科医、歯科衛生士および栄養士の間の新たな協力の形成。

* 老化、栄養失調、および高齢者の中の口腔軟組織に関連する骨粗鬆症のような骨格関連疾病の影響。

* 高齢者における唾液の減少。

Global Perspectives

世界的な見通し

劇的なう蝕の減少は世界各地で認められている。WHOの口腔保健プログラムでは、12歳児のDMFTを3以下にする西暦2000年までの目標を設定している。

現在までに(1998年)、100カ国以上がその目標を達成した。フッ化物を広く利用している国々では急激なう蝕の減少を来たしています(14) 。図を参照してください。

図2 過去20年間の世界各国のう蝕の減少 (15,16)

Key Definitions 

重要な定義

* う蝕 - う窩の学名。単数と複数ともに同じ

* う蝕誘発性 う蝕(う窩)の発生を促す力。歯表面のプラーク中のバクテリアが酸産生に利用できる砂糖あるいは調理澱粉を含む食物をいう。

* う窩 - エナメル質の表層が欠損したことで生じた穴。 

* 調理澱粉 - パスタ、米、パン、じゃがいも、チップス、クラッカーおよび焼いた製品のような調理済み食品に含まれる。

*  脱灰 - ミネラルがエナメル質から溶出されるプロセス。プラーク中の細菌が酸を産生して、エナメル質を侵襲する際に起こる。

* 酵素 -  体内で化学反応を促す触媒として働く蛋白質。唾液中の酵素は調理澱粉の糖への分解を手助けして、可溶性とし、口腔の浄化ないしプラーク中のバクテリアで発酵される。

* 発酵性の炭水化物 -  酸産生口腔細菌によって代謝される糖と料理澱粉。

* 果糖  -  はちみつや果物にある単糖。

* グルコース -  多くの食品に含まれる単糖で、ブドウ糖とも言われる。

* プラーク  -  歯表面に形成される目に見えない、粘着性のフィルムで"fuzzy feel.(微毛状の感じ)" である。プラークは糖と澱粉を発酵して酸産生する細菌から成る。

* 再石灰化 -  唾液中のミネラルが歯の表面に取り込まれて脱灰部位を修復するプロセス。

* 澱粉  -  グルコース分子から構成される炭水化物ポリマー。すべての澱粉は体内で分解されて単糖グルコースとして利用される。

* 蔗糖 -  グラニュー糖の学名。2つの単糖であるグルコースと果糖の混合物。

References

1.             The American Dietetic Association. ADA Reports: Position of the American Dietetic Assocation: Oral Health and Nutrition. 1996 J.Am. Diet. Assoc. 96: 184-189.

2.             Carter, L.C., A.D. Holler, et. al. 1997. Use of Panoramic Radiography Among An Ambulatory Dental Population to Defect Patients at Risk of Stroke. J. Am. Dent. Assoc. 128: 978-983.

3.             American Dental Association. 1990. Diet and Dental Health.

4.             Moss, S. 1997. The Relationship Between Diet, Saliva and Baby Bottle Tooth Decay. Int. Dent Jnl. 46: 399-402 (Suppl) 8.

5.             Kashket, S., J. Van Houte, L.R. Lopez and S. Stocks. 1991. Lack of Correlation Between Food Retention on the Human Dentition and Consumer Perception of Food Stickiness. J. Dent. Res., 70/10: 1314-1319.

6.             Mandel, I.D., American Dental Association. Caries Prevention: Current Strategies, New Directions. J. Am. Dental Assoc. 127:477-488.

7.             National Institute of Dental Research. 1996. News release, March/96

8.             American Dental Association. 1989. Baby Bottle Tooth Decay. 166.

9.             Public Health Service. Review of Fluoride: Benefits and Risks. February 1991.

10.           National Institute of Dental Research. News releases. March 11, 1996 and June 21, 1988.

11.           International Food Information Council. 1997. Food Insight, January/February 8.

12.           Imfeld, T., 1995. Etiology, Mechanisms and Implications of Dental Erosion: Dental Erosion. Definition, classification and links. September. 151-155.

13.           Levitch, L.C., et al: 1994. Non-carious Cervical Lesions. Jnl of Dentistry, 22:195-207.

14.           World Health Organization. 1995. The Oral Health Programme: Dental Caries Levels at 12 Years. May.

15.           World Health Organization. 1995. Oral Health Global Indicator for 2000 Dental Caries Levels at 12 Years. WHO, Geneva.

16.           Hescot, P., Roland, E. 1993. Dental Health in France. DMF Scores for 6, 9 and 12 Years Old. French Union for Oral Health (UFSBD).