(速報)詳細は下段に!

日本歯科医師会が水道水フッ素化推奨文!!

 

本日(12月21日)、日本歯科医師会の理事会において水道水フッ素化の見解が承認されました。

骨子は、以下のようです。

 

@. フッ化物応用に対する考え方は、日本歯科医学会の答申を基礎とする。

A. 水道水フッ素化についてはこれを推奨する。

B. 実施に際しては行政、歯科医師会、関係専門団体の合意が前提とする。

 

このあと都道府県歯科医師会をはじめとして関係する所に発送されるということです

 


日本歯科医師会の出した見解(平成12年12月21日 日本歯科医師会地域保健課から 都道府県歯科医師会あてFAX)

都道府県歯科医師会会長 各位

社団法人日本歯科医師会

会長   臼 田 貞 夫

フッ化物応用に関する日本歯科医師会の見解

 わが国のフッ化物応用の現状を見ると、フッ化物塗布経験者の増加、フッ化物配合歯磨剤の伸び等徐々に進展しつつあるといえる。また、歯科臨床の現場においても医療保険にう蝕多発傾向者に対するフッ化物塗布や洗口法が導入されている。一方,国の「21世紀の国民健康づくり運動(健康日本21)」の2010年に向けた目標の中においても明確にフッ化物応用の推進が謳われる等、社会全般の流れを見ても,フッ化物応用は、すでに、う蝕予防の重要な方策として位置づけられている。

 しかし、世界の多くの先進諸国との比較において、日本のフッ化物応用の遅れが、各方面で指摘され続けているのも事実である。

 今回、「水道水フッ化物添加」の動きが,沖縄県の久米島,具志川村で起こり、マスコミがそれを大きく取り上げたことにより様々な場で,フッ素をめぐる論議が生じていることと同時に都道府県歯科医師会専務理事会連絡協議会等の場での質問に対し,再度本会の明確な姿勢を示すものとして別紙見解を表明するものである。

別添:フッ化物応用(水道水へのフッ素添加)に関する見解 (平成12年12月21日付け日本歯科医師会)

参考 ○「フッ化物応用についての総合的な見解」に関する答申 (平成11年11月1日付け日本歯科医学会医療環境問題検討委員会フッ化物検討部会)

    ○水道水へのフッ化物添加について (平成12年12月6日付け 厚生省健康政策局歯科保健課)

フッ化物応用(水道水へのフッ化物添加)に関する見解

日本歯科医師会

 日本歯科医師会は,平成11年11月1日の日本歯科医学会(医療環境問題検討委員会フッ化物検討部会)の「フッ化物応用のための総合的な見解」に関する答申にある。「国民の口腔保健向上のためのう蝕予防を目的としたフッ化物の応用を推奨する。」との,主旨を全面的に支持するものである。

 WHOは水道水フッ化物添加について、加盟各国に対して「水道水フッ化物添加を検討し,実行可能な場合にはこれを導入すること、不可能な場合にはフッ化物の他の応用法を検討すること」を趣旨とする勧告を行っている。また、国際歯科連盟(FDI)において、水道水フッ化物添加については「う蝕の発生を安全かつ経済的に抑制する手段として,現状における最も有効な公衆衛生的施策であり,すべての関係当局にこれを推奨すべきこと」を決議している。

 厚生省では,厚生科学研究のテーマとして、今年度より3年計画で、日本歯科医学会の答申を受ける形でフッ化物の全身・局所応用に関しての、より具体的な指針を得るべく、総合的研究を開始している。また、厚生省は、自治体からの,水道水フッ化物添加の技術支援要請に応じる旨回答している。

 これらの状況をふまえ、日本歯科医師会は、水道水フッ化物添加が,各種フッ化物応用の中で、有効性,安全性、至便性,経済性等に対する,公衆衛生的に優れた方法であると認識するが,水道水への添加という手段の性格上、これの実施は,最終的には,地方自治体の問題であり、その経過においては、地域の歯科医師会をはじめとする関連専門団体,地域住民との合意が前提であるといえる。

 今後,水道水フッ化物添加に対しては,厚生省との連携等国レベルの専門団体としての対応のさらなる検討が必要であると思われる。