私の書評・ジャンルー純文学  『青が散る』宮本 輝 作

昭和20年代生まれの人、学生時代にテニス部の人、必見!

 長女の高校の昨年夏の、課題図書のこの本を、家内や長女に薦められて、読んでみました。「お父さん、学生時代にテニスやってたんでしょう。なら、面白いかもね。」と、いわれ、自分自身よりも、読書パターンが詳しい家内の言葉に素直に読み出しました。
 ページをめくるごとに、自分の大学生活が蘇ってきました。テニスコート作りから始まって、朝から晩まで暇さえあれば、テニスに打ち込んでいた大学時代。試合に出て,勝つ負けるの悲哀を味わい、試合運びや相手との駆け引き、試合慣れしていく過程が、この本を読んでいくうちに思い出されました。
 宮本輝さんの、北日本新聞社の紀行文「シルクロード紀行」をまとめた、『ひとたびはポプラに臥す』(全6巻)を、読んで、それから、富山県ゆかりの第78回芥川龍之介賞受賞作「蛍川」や、第13回太宰治賞受賞作「泥の河」などを続けざまに読んだのは、2年ほど前でした。それまでは、ぜんぜん知らない範疇の作家でしたが、これも家内の影響で、文庫本ならと思って旅行中に手を伸ばしてみました。
 宮本輝さんの作品は、大変読みやすく、特にこの「青が散る」は小生が昭和27年生まれで、宮本さんが22年生まれで、非常に世代が近いこともあり、大学時代の環境が似通っています。

 ぜひ、もう一度青春時代を、思い出し、頑張ろう!50歳ばんざ〜い \(^o^)/!