MWD will begin adding fluoride to Southland water By Associated Press 世界最大規模! カリフォルニア南部地区住民1,800万人をカバーする 水道水フロリデーションの票決成る!! (AP 通信社)  カリフォルニア州最大の水道局の機関 (MWD) は、 2月12日の火曜日に、 メキシコとの国境から中央海岸部にかけての1,800万人の住民にむし歯予防のために水道水のフッ化物濃度を調整する法案を票決しました。 南カリフォルニアの都市水道地区では、 南カリフォルニアの住民の歯をむし歯から守ることを目的とした大がかりなプロジェクトを完了するまでには2年以上かかるだろうと述べています。   「公共水道水フロリデーションは20世紀の偉大な公衆衛生業績のうちの1つとして賞賛されている極めて意義深い方策なのです」 とティモシー・コリンズさん (カリフォルニア・水道水フロリデーション特別対策本部の議長) は言っています。 また、 ロサンジェルス郡の歯科保健分野のリーダーでもあるコリンズさんは、 水道水フロリデーションによって、 20〜40%のむし歯を減少することができると付け加えています。 なお、 ビバリーヒルズとロングビーチを含むほんの僅かな南カリフォルニアの都市では、 すでに水道水フロリデーションが行われています。  MWD 管理者のロナルド・ガステラムさんは、 各消費者一人当りの費用は年間1ドル未満になるだろうと言っています。 彼は、 「アメリカ歯科医師会は水道水フロリデーションの年間費用で歯の医療保険費のうちの約80ドルを節約できると推定している」 と述べました。  MWD は6つの郡の26の都市に給水しています。 本プロジェクトは世界でも最大の水道水フロリデーション計画の1つに数えられ、 南カリフォルニアで必要不可欠であると保健関連職員は言いました。  カリフォルニア州の水道水フロリデーションは、 長い間国内で遅れをとっていました。 「1995年時点では、 カリフォルニア州の17%と比較して、 既に米国の人口の約62%がフッ化物調整された水を飲んでいた」 とコリンズさんは言っています。  その後、 州政府のピート・ウィルソンさんは、 公共の水道供給に際して、 むし歯予防のためにフッ化物濃度を調整することを命ずる法律に署名しました。 しかし、 もし水道水フロリデーションのための十分な資金がなければ、 水道会社がその選択権をもつことができるのです。 ただし、 MWD は法律によってカバーされてはいません。 むし歯予防のためのフッ化物応用シンポジウムについて 島根県健康福祉部健康推進課 課長補佐 梶 浦 靖 二  平成15年1月26日 (日)、 島根県歯科医師会館において、 150名の参加者を集めて 「むし歯予防のためのフッ化物応用シンポジウム」 を開催いたしました。 これは昨年度に続いての開催になりますが、 今年度は、 沖縄県歯科医師会から専務理事の高嶺明彦先生をお招きし、 講演と参加者の質疑応答を中心に行いました。  まず、 日本大学松戸歯学部教授小林清吾先生の座長により、 「健康増進とフッ化物の応用」 という演題で、 高嶺先生に御講演をいただきました。 高嶺先生からは沖縄県歯科医師会の公衆衛生活動の経緯、 旧具志川村におけるフッ化物洗口による取組みとその効果、 旧具志川村の成果に基づき沖縄県歯科医師会が水道水フッ化物濃度調整化全面支援に至った経過とその考え方についてお話していただきました。  こちらから事前に高嶺先生へ 「沖縄県での水道水フッ化物濃度調整化という議論を通して、 本当の意味でのヘルスプロモーションの考え方を、 島根県の関係者や住民に伝えて欲しい。」 とお願いをしておりましたが、 こちらのオーダーに答えていただくすばらしい講演でした。  その主だった内容を示すスライドを以下に掲載します。 象徴的だったのは 「昨年開催されたむし歯予防全国大会で、 『むし歯予防でむし歯が減ったら皆さんの仕事がなくなるけど、 いいですか?』 という話がでましたが、 私は心外に思いました。 私たちはむし歯をなくすために働いているのです。」 という部分であったと思います。 日頃の日常臨床を通して醸成された、 「住民の健康をいかに守るか」 についての考え方に裏打ちされた力強い言葉の一つ一つは、 県内の歯科関係者のみならず、 参加者全員の心に響いたのではないかと思います。 歯科医師会としての3つの反省  ◆むし歯の大洪水時代から、 水をくみ出すことにだけ熱心で、 元栓を閉める努力を怠っていなかったか。  ◆フッ化物の応用に関する正しい情報と知識を共有し、 地域住民の合意形成を図る努力を怠っていなかったか。  ◆歯を抜いたり、 削ったり、 被せたり、 詰めたりすることに多くのエネルギーを費やし過ぎなかったか。 歯科医師会の3つのやるべきこと  ◆ 「むし歯の予防については、 フッ化物の応用が最も安全で、 効果的で、 安価であり、 最も有効な公衆衛生的手段であること」 を地域住民に、 専門家集団として理解してもらうように最大限の努力をする。  ◆フッ化物応用の普及、 啓発を、 行政が推進するように強力に働きかけると共に、 万全の態勢で協力をする。  ◆フッ化物応用に関する地域住民の合意形成を図るために、 関係各機関、 組織の中核となって強力な組織力とリーダーシップを発揮する。 ま と め  ◆ 「久米島の水道水フロリデーションの失敗は、 残念でしたね」 と言われますが、 私達は、 残念だとも、 挫折だとも思っていません。  ◆なぜならば、 ここで我々歯科医師が、 或いは、 歯科医師会が、 挫折したりパワーを失ったりしていては、 いったい誰が、 人々の健康のことを考えるのでしょうか。  ◆そういう意味で、 我々は、 常に走り続けなければなりません。  ◆そして、 全国の心ある人々の力を結集して事に当たりましょう。  ◆これまでの、 多くの良識ある人々の努力のおかげで、 確実に 「歴史は動いている」 のですから。 ま と め  ◆私ども沖縄県歯科医師会は、 沖縄が是非とも日本のグランド・ラピッズになりたいと切望しております。  ◆健康について真摯に考えておられる日本中のみなさん、 お互いにそれぞれの地元が、 日本のグランド・ラピッズとなるように競争しようでありませんか。  ◆沖縄県歯科医師会も、 私どもの責務である 「すべての人が健康で豊かな生活を楽しむため」 の手段である水道水フロリデーションの実現へ向けて、 今後とも、 組織を挙げて、 さらに全力を尽くしたいと思います。  高嶺先生の講演に続いて、 私をコーディネーターに、 小林・高嶺両先生を助言者にシンポジウムを行いました。 シンポジウムに先立ち、 私から 「島根県の歯科保健対策におけるフッ化物利用の推進について」 として、 本県の概況説明を行い、 意見交換を行いました。 意見交換では、 県内の歯科医師、 市町村関係者を中心に活発な質疑が行なわれ、 小林先生、 高嶺先生のみならず、 当日参加をいただいた具志川村歯科診療所の玉城先生を始めとする県外の先進的な取組みをされている方々からも有意義な助言、 回答を頂きました。 その主な質疑応答を紹介しますと、 Q1  「学校側からマンパワーの不足を理由に、 フッ化物洗口を2週間に1回ではいけないか?と提案されているがいかがか?」 A1  「週1回法は毎日法と同程度の効果が期待できるが、 2週間に1回では予防率は半分以下になる」 「フッ化物洗口の準備から後片付けまで、 30分あれば十分できる。 1,000人規模で実施しているところもある。」 (質問者が関係する小学校の児童数は80名程度) Q2  「フッ化物洗口は何年後くらいに効果としてデータにあらわれてくるのか?」 A2  「データとして1番わかりやすいのは、 小1が小6になった時で、 5年後ということのなる。 6歳臼歯だけの経過をみてみると、 2年後で効果を示した研究がある。」 Q3  「現在、 フッ化物洗口の実施に向けて、 地元の歯科医師と検討会等を開催している。 20年前くらいにも、 フッ化物洗口実施の議論があったが、 当時は地元の医師の反対にあって実施できなかった。」 A3  「県庁に歯科医師が配置されたこと、 歯科医師会、 日本歯科医学会、 厚生労働省もフッ化物応用への積極的支援を打ち出しているなど当時と状況が大きく異なっている。 困難なことがあれば、 地元の健康福祉センターや県庁が助言体制をとっているので、 今回、 そういうことがあれば相談していただきたい。」 Q4  「具志川の水道水フッ化物濃度適正化が中止になった原因は?」 A4  「仲里村との合併議論の際、 協定書には旧具志川村における水道水フッ化物濃度適正化は合併後も実施されることが明記されていた。 しかし、 合併後の町長選挙で反対を掲げる候補が当選し、 この協定書を反故にしたためである。 水道水フッ化物濃度適正化が選挙戦の争点になり、 結果的に13票差で負けたが、 それは旧具志川村の有権者数が旧仲里村よりも少なかったためである。」 などでした。  質疑応答の最後に私から、 「今日の話や質疑を通して、 自分たちの地元の市町村で水道水フッ化物濃度適正化が実施できそうだと思う人は挙手して下さい。」 と参加者に質問したところ、 数は少なかったものの5名が挙手されました。 いずれも県内関係者で、 今後、 本県における水道水フッ化物濃度適正化実現に向けて、 ほのかな明かりが見えたような気がしました。  シンポジウム終了後、 販売元からのご好意により無料提供されたフッ素濃度1.1ppm含有のミネラルウォーターを参加者の方々に試飲していただきました。 これは天然鉱泉を商品名 「比田の湯」 として、 県内で販売されているものです。 フッ素イオンが適量に入っている天然水の試飲により、 参加者の皆さんに水道水フッ化物濃度調整化を身近に感じていただきました。  水道水フッ化物濃度適正化についての議論では、 「フッ素を摂りたい人だけ、 フッ素の入ったペットボトルの水を買って飲めばよい。」 という意見をよく聞きます。 私の家庭では、 このミネラルウォーターを炊事や飲料水に使って、 数週間実際に生活してみました。 しかし、 「やっぱりフッ素が入った水が蛇口からでてきて欲しい。 これでは公衆衛生ではない!」 というのが家族全員の実感です。 皆さんも市販のミネラルウォーター (フッ素濃度は低いものでもかまいません) での生活を体験されてはいかがでしょうか。 もし自分が経済的にゆとりがなかった場合、 なんらかの事情でそのペットボトルを買いに行くことができなかった場合など、 いろいろなことを想像しながら生活してみて下さい。 きっと、 真の意味のヘルスプロモーションとは何かを肌で体験し、 考えることができると思います。 また後日、 これもご好意により沖縄に帰られた玉城先生から島根県歯科医師会の全ての先生方へということで、 「水道水フッ化物応用シンポジウム報告書」 が寄贈されました。 先生方も、 「会としてフッ化物応用を推進することへの一層の理解が深まった」 と感謝していただいています。  たくさんの皆さんに支えられて、 昨年に続きこのシンポジウムを開催できたことを大変感謝しています。 この支えを大切に、 来年度のシンポジウムでは皆さんに朗報がお届けできるようがんばっていきたいと思います。 Low Dosage & Frequent Use (低濃度で高頻度応用) がキーワード! 香川県フッ素利用を推進する会 浪越 建男  平成15年1月30日 「香川県フッ素利用を推進する会 第3回講演会」 が、 香川県社会福祉総合センター (高松市) コミュニティーホールで開催され、 一般の方々を含め約百名が熱心に耳を傾けました。 これは日本むし歯予防フッ素推進会議が NPO 法人となり始めて共催した記念すべきイベントです。  今回は講師として、 日F 会議事務局の東北大学田浦勝彦先生と、 東京医科歯科大学大学院口腔老化制御分野大学院生薄井由枝先生をお迎えし、 田浦先生からは 『フッ素によるむし歯予防 −だれにでもできる小さな努力で確かな効果−』、 薄井先生からは 『アメリカにおけるむし歯予防 −フッ化物製剤利用について−』 という演題で御講演いただきました。  最初に講演に立った田浦先生は、 フッ化物 (フッ素) に関する基本的な知識、 世界におけるフッ化物の利用、 日本のフッ化物利用状況、 厚生労働省・学会の推進姿勢について述べられました。 さらに講演の後半では、 歯と口の健康づくり型の歯科保健医療への変遷が人々の快適な暮らしに役立つとし、 そのための環境づくり・政策づくりとしてフッ化物の利用、 フロリデーションの必要性を強調されました。  薄井由枝先生は、 日F 関係の講演会には初登場です。 日本の大学病院歯科口腔外科に10年余り歯科衛生士として勤務した後、 アメリカで4年制大学の歯科衛生学部 (東ワシントン大学・ワシントン州) を卒業、 ワシントン大学歯学部修士過程で口腔生物学と高齢者歯科学を学ばれ、 現在は東京医科歯科大学大学院に在籍され、 臨床、 研究に多忙な日々をおくられています。 アメリカでの歯科教育や診療の体験を通して実感した日本とアメリカの歯科保健医療の違い、 アメリカにおける歯科医師、 歯科衛生士の社会的な地位の高さについて紹介されました。 その根底には歯科専門家が先頭に立って普及に努力したフロリデーションとフッ化物の適正な利用があり、 アメリカの公衆衛生事業に対する積極性の高さは日本にとっても見習うものが多いと語られました。  お二人の講演により、 歯・口の健康づくりのためには、 生涯を通じての Low Dosage & Frequent Use (低濃度で高頻度) のフッ化物応用が必要であり、 そのための環境づくり・政策づくりが21世紀の日本の歯科医療の重要課題の一つであることは、 参加者に十分に伝わったものと考えます。  最後に今回の講演会の様子は、 四国新聞や西日本放送のテレビ、 ラジオのニュースでも紹介されたことを報告しておきます。 フッ化物に関する最新出版図書  『日本におけるフッ化物製剤 (第6版) −フッ化物応用の過去・現在・未来−』 編:NPO 法人日本むし歯予防フッ素推進会議  出版  財団法人口腔保健協会 2002年11月発刊  (本体 1,200円+税)  日本むし歯予防フッ素推進会議 (現 NPO 法人日本むし歯予防フッ素推進会議) が過去5回出版している 「日本におけるフッ化物製剤」 の第6版です。 過去の版同様、 最新のフッ化物製剤を網羅したものであり、 さらに、 フッ化物の各種応用における詳細な情報が掲載され、 内容を充実したものになっています。  『米国におけるう蝕の予防とコントロールのためのフッ化物応用に関する推奨』 米国国立疾病管理予防センター (CDC)  訳:日本口腔衛生学会フッ化物応用委員会 出版  財団法人口腔保健協会 2002年5月発刊  (本体 2,000円+税)  2001年8月に米国国立疾病管理予防センター (CDC) より出された、 21世紀に入っての米国におけるフッ化物応用についてのガイドラインを翻訳したものです。 このガイドラインはフッ化物応用における科学的根拠 (EBM) とその質のレベルを位置づけし、 それぞれの応用について優先性の評価を行ったものです。 『フッ化物ではじめるむし歯予防』 編:日本口腔衛生学会フッ化物応用委員会  出版  医歯薬出版株式会社 2002年11月発刊  (本体 3,200円+税)  歯科臨床や地域保健 (公衆衛生) の場で活躍している歯科医師、 歯科衛生士などにとってより実践的な本としてまとめられたものです。 臨床現場や地域社会でフッ化物を用いたむし歯予防の実践が具体的に解説され、 患者さんや一般の人たちから寄せられる質問が Q & A 形式で解説されています。 『ガイドブック 21世紀の歯科医師と歯科衛生士のためのフッ化物臨床応用のサイエンス』 監修:高江洲義矩 編著:中垣晴男・眞木吉信  出版  永末書店 2002年12月発刊  (本体 2,000円+税)  わが国のフッ化物の臨床応用について、 厚生労働科学研究 「フッ化物応用の総合的研究」 のフッ化物局所応用研究グループによりまとめられたものであり、 歯科臨床、 地域、 学校などの現場で広く活用が可能となるガイドブックです。 『新しい時代のフッ化物応用と健康 −8020達成をめざして− CDROM付き』 編者代表:花田信弘 出版  医歯薬出版株式会社 2002年11月発刊  (本体 4,500円+税)  最新のフッ化物応用に関する国内および海外の情報が整理され、 現状の課題と将来の展望についてまとめられ、 さらに、 フロリデーションを中心とした各種フッ化物応用に関する情報をすべて網羅して、 資料集となるように作成されたものです。 また、 CDROMにも詳細な情報が収載されています。 『う蝕予防のためのフッ化物洗口実施マニュアル』 ( 「フッ化物洗口ガイドライン」 収載) 編:フッ化物応用研究会 出版  且ミ会保険研究所 2003年3月発刊  (本体 2,000円+税)  わが国における最新のフッ化物洗口法のマニュアル (手引き) として作成されたものです。 国から歯科保健政策上の重要な指針として出された 「フッ化物洗口ガイドライン」 (平成15年1月14日付) も収載されています。 関係団体との連携について NPO 法人日F会議理事・保健団体関連委員会 森 木 大 輔  フッ化物の応用を進めるためには様々な関係者が関わってきますが、 歯科関係者のみで話し合いをしてもなかなか進まないケースも多くみられることから、 今後歯科関係者以外の関係機関との連携がますます重要になってくるものと思われます。 連携を働きかける関係者は歯科関係者ではないことから、 歯科保健の重要性に対する認識は様々です。 したがって、 連携にあたっては正しい情報提供はもちろんのこと、 連携することによって予想される成果やお互いのメリット・デメリットを踏まえた上で、 相手が納得する手法が必要となります。 その具体的な内容は今後協議されることと思いますが、 今回はまず、 今後連携すべき関係団体を絞り込む上で参考になると思われる団体を列挙しました。  下表は、 平成14年8月に宮崎で行われました第20回地域歯科保健研究会 (夏ゼミ) テーマ 「みつけよう!新たなるつながり!〜フッ素から考えるネットワークづくり〜」 で使用したものの抜粋です。 なお、 夏ゼミのグループ発表では、 商工会議所、 観光協会、 菓子業者、 農協、 商店街連合会、 青年会議所、 大学生、 老人会、 産婦人科、 医療機関、 食生活改善推進員、 自衛隊、 生協、 芸術家、 銀行、 スーパー、 コンビニ、 マスコミ、 ファーストフード店、 育児サークル、 旅行業組合、 茶葉販売業者、 冠婚葬祭関係などへと、 多くの案が提示されたことを付け加えておきます。  山梨県は、 今むし歯予防活動の夜明けを迎えようとしています。 「予防」 の太陽が力強く、光り輝くように願って、 第27回むし歯予防全国大会を開催いたします。 全国の皆様の強力なご支援、 ご参加をお願いいたします。 第27 回むし歯予防全国大会 (山梨) in ICHIKAWADAIMON 【小さな努力で大きな効果、 みんなの健康をみんなでつくろう】 A LOVELY SMILE WITH YOU ! 日 時 : 2003年10月25日 (土)  午後2時〜5時30分 場 所 : 山梨県西八代郡市川大門町 町民会館 目 的 : EBM に基づいたむし歯予防活動の実践を山梨県から全国へ展開する。 主 催 : NPO 法人日本むし歯予防フッ素推進会議 (日F 会議) 共 催 : 山梨こどもの歯を守る会 協 賛 : 山梨県歯科医師会 ※ 第27回むし歯予防全国大会 (山梨) 前後の日程 (2003年10月24日〜26日)    10月24日 (金) 午後2時〜5時    行政レベルの 「むし歯予防講演会」    10月25日 (土) 午後2時〜5時30分   市民レベルの 「むし歯予防全国大会」            午後6時30分〜9時  懇親会    10月26日 (日) 午前9時〜11時30分  NPO 法人日F 会議総会 F l u o r i d e  N e w s 水道水フッ化物濃度適正化の安全性と有効性に関する authoritative reviews の事例 (Examples of authoritative reviews of the safety and/or effectiveness of fluoridation):British Fluoridation Society, 2000. 4  スコットランドとウェールズの保健および社会保障省. (1969) :イギリスにおける水道水フロリデーション研究と11年後の結果. Reports on public health and medical subjects 122. HMSO. 参考文献:40の文献を引用。 背  景  これはイギリスにおける水道水フロリデーションについての2番目の報告書である。 結  論  ●1ppmの水道水フロリデーションはう蝕予防効果が高く、 しかも極めて安全である。  ●調査委員会では、 フロリデーションに関していかなる有害作用も見出せなかった。 フロリデーション以外の方法は代替手段にはならない。 子どもたちのう蝕予防に有効な手立てはフロリデーションをおいて他にない。  ●フロリデーションの強味は、 世界各地から共通した成果があがっていることである。 本報告書の所見は、 すでに膨大な証拠のある重要な公衆衛生手段であるフロリデーションの有効性に付加されるものである。  ●11年後に、 医師たちはフロリデーションよると疑われた症状のある2名の患者について報告した。 この2名を精査したところ、 その症状はフロリデーションとは無関係であった。 5  世界保健機関. (1970) :フッ化物と健康. Geneva:World Health Organisation Monograph Series 59. 参考文献:800を超える文献を引用。 47の文献を引用。 背  景  本報告書はフッ化物の代謝に関して権威ある最新の報告を得るために世界歯科連盟 (FDI) から世界保健機関 (WHO) に対して依頼されたものである。 その目的はフロリデーションを多面的に、 フッ化物の代謝に伴なう複雑な諸問題と医学ならびに公衆衛生面での活用について科学的な文献を検索して、 公平に再検討することである。 結  論  フロリデーションは科学的に膨大な証拠を基に支持されている。 6  英国王立医学会. (1976) フッ化物と歯と健康. Bath:Pitman Medical. 参考文献:47の文献を引用。 背  景  英国王立医学会はフロリデーションについて医学的見地からの見解を歯科専門家からの求めに応じるために特別委員会を設置した。 この委員会は18か月間作業して、 “フッ化物の効果、 特にフロリデーションの効果に関する大量のデータ”を調べた。 フロリデーションに反対する組織の指導者からの口述証言と当該反対組織の印刷物も入念に調べた。 結  論  ●温暖な気候の地域では、 約1ppmのフッ化物濃度でのフロリデーションは水の硬度に関係なく安全である。  ●約1ppmのフッ化物濃度に調整された飲料水、 あるいは約1ppmFの天然水を継続して飲用すれば、 歯の形成期間を過ぎても、 生涯に通してう蝕予防効果がある。  ●フロリデーションに比べて、 フッ化物錠剤とフッ化物ドロップのような全身的なフッ化物補助剤と食塩フロリデーションは地域単位でのう蝕予防効果はまだ認められていない。  ●フロリデーションは環境汚染しない。  ●当医学会は、 1ppmフッ化物濃度以下のイギリスの地域においてフロリデーションを推奨する。 7  クレメンセン, J. (1983):フロリデーションとガンとの相関性についての根拠のない主張:再検討 Bull. World. Health. Organ. 61, 871883. 参考文献:32の文献を引用。 背  景  この調査はフロリデーションによってガンが増えると主張する1つの論文を検討したものである。 結  論  この調査によって、 上記の主張が誤りであることが明らかになった。  “フロリデーションとガンとの相関性については誤解と思わせぶりの主張は、 たとえ相関性が出たとしても両者の因果関係は証明されてはいない。 それで、 このようなフロリーションがガンを増加させるという誤解に満ちた言い分は、 各種分野での研究と予防に真に必要な努力と資源の無駄遣いなるので、 これに責任を負うべきである。 ” (以下、 次号に続く)