ちょっといい話      2010.10.3

 一心不乱の努力が「輝き」をもたらす 金大附属病院長・富田勝郎先生の話

 高校の同級生の、Kさんから、暇な時に読んでおいてと、1冊の本を頂いた。附箋代わりに、新聞社の書評がはさんであり、日頃より伺っていた叔父さんの記事があった。苦労したことをよく知っているだけに、この記事を読んで感動したという。
 2−3日して、読ませてもらったら、確かに胸にジーンとくるものがあった。昭和20年2月生まれの富田先生が、金大医学部に進まれたその背景に、戦後の貧困の中、家庭環境で許されるぎりぎりの時間を精一杯使って 、猛勉強された様子が、自分にも少しだけ思い当たる点もあった。そして、何よりも、お母様の愛情が富田先生を大きく包んでおられたことが、「相手の立場になって考え、心のひだに優しく触れるような人になれ」の教えを守り、感謝の気持ちの絶えない人柄を形成されたもの。
 この話は、是非、自分の家族や周りに人に伝えてあげたいと思う。自分も母が亡くなって、4年半が経った。時々、母一人・子一人の自分を、「上を見たらきりがない。下を見れば我慢ができる」と、言ってくれた母を思い出す。昔の人は偉かった。
 Kさんの許しを得て、この記事を画像で掲載します。読みにくい方は、原著をお求めください。(北國新聞社発行・「北國文華」秋第45号 税別1600円)
                                           ・・・・・山本武夫
平成22年9月5日富山新聞記事



「北國文華」2010年 第45号

 連載「わが人生 忘れ得ぬこと 第15回」
 【頁104−116】

一心不乱の努力が「輝き」をもたらす』  金大附属病院長 富田勝郎