1995年9月 第20期囲碁名人戦7番勝負
 武宮正樹九段 対 小林光一名人 朝日新聞FAX速報より

 この名人戦は、小生が囲碁というものを少し面白いかなと思ったタイトル戦である。当時、武宮九段は、ご存知「宇宙流」で、この頃勢いがあり、本因坊のタイトルも続けて、何期かタイトルを維持していた。テレビ囲碁アジア選手権では、その宇宙流で、中国・韓国のトップ棋士をなぎ倒し、初代、2代と連続王者となった。この名人戦も、木谷門下の同僚、地に辛い小林名人との、いわば、「地か、厚みか」の大変興味ある戦いで、前評判は否が応でも高まった。
 覚えはじめの小生は、もちろん宇宙流、武宮ファン。当時流行りのFAX速報を、待ちにまった。ネットのない当時、この速報がまさに第一報で、武宮がタイトル奪取に成功した時は、飛び上がって喜んだ。古い資料の中に、大事にしまってあったのを、スキャンした。(山本武夫)