富山から おひな祭りのビッグニュース 2001年3月3日(土)北日本新聞

利賀村 『水道水をフッ素化』

虫歯予防に効果期待  新年度 導入へ調査始める

(記事内容)

利賀村は虫歯予防の効果があるとされるフッ素化水道水の導入に向け,研究に乗り出す。

新年度予算に調査研究費を20万を計上し,設備投資の費用や予防効果などを見極め,村内の一部地区で導入することを検討している.水道水のフッ素化を目指す自治体は全国的にも数少なく,県内では初めてとなる。

フッ素は水や動植物,人間の体に含まれる自然の元素。歯質を強化し,虫歯になりかけた歯を修復する働きがある。

水道水に一定濃度で添加した場合,虫歯予防に絶大な効果があるとされる。米国では、広く普及しており,十数年間で若者や子供の虫歯数が50%余り減ったとのデータもある。WHO(世界保健機関)は1969年から3回にわたって各国に水道水フッ素化の検討を勧告し、げんざいまで56カ国が導入している。

国内では虫歯予防の重点は歯磨きという考えが根強いほか、一部で人体への有害性も指摘され,導入に踏み切った自治体はない。最近になって,沖縄県や群馬県などの数町村で独自に検討する動きが出始め,昨年には厚生省(現・厚生労働省)が技術面で自治体を支援する方針を打ち出した。

利賀村は,こうした動きに合わせ,村歯科保健推進協議会に加わる歯科医の勧めで研究への着手を決めた。来月、研究に取り組んでいる埼玉県吉川市などと合同で,先進地の韓国へ調査団を派遣。フッ素を水道水に添加する施設などを視察する。

村内には地区別に10数カ所の水道水供給施設があり,将来的にはまず小中学校を含む地区の施設に導入することを検討している。

利賀小・中学校では毎日,給食後の歯磨きを励行するなど村民の虫歯予防への関心は高い。村は「健康上のメリット,デメリットを見極め,経費が安ければできるだけ早く導入したい」としている。

 

この素晴らしい記事は北日本新聞井波支局長宮田求氏が,利賀村を取材され書かれたものです。

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