第31回むし歯予防全国大会と沖縄旅行記

 2007年(平成19年)11月23日(祝)、NPO法人日F会議会議主催で、沖縄県歯科医師会共催の、第31回むし歯予防全国大会が沖縄県那覇市で開催されました。来年開業30周年ということもあり、スタッフを連れて大会に参加しました。3連休という事もあり、家族連れも認め、観光もしてきました。
 沖縄は、3度目の訪問です。1回目は、1976年(昭和51年)、復帰間もない時で、海洋博が行われた年です。大学の学部4年の最後の年に、全国歯科学生体育大会(歯学体:オールデンタル)が博多で開催され、大会後、テニス部の5人でレンタカーを借り、ユースホステルや国民宿舎に宿を取って、九州一周をしました。最後の目的地が沖縄で、ほんとは、那覇に2泊、石垣島に1泊する予定でしたが、ちょうど台風のシーズンで、桜島で足止めを喰らい、1日遅れで那覇港に着きました。その日、国際通りで、試食品を食べた小生は、その晩、40度の高熱(おそらく、腸炎ビブリオに感染)にうなされ、救急センターに運ばれ点滴を受けるハメになりました。このため、海洋博も台風で1日に削られていたのに、翌日は旅館の布団の中に閉じ込められる始末・・・。そのとき、友人の平田君には、看病をさせて、海洋博には行かせ終い・・・(かわいそうな事をしました)。翌日は体調も回復、石垣島に向かうことができました。このときは、那覇は、港と旅館と国際通りだけでした。
 沖縄に、2回目行ったのは、2002年(平成14年)3月2日、久米島具志川村で開催された「水道水フッ化物応用シンポジウム」に参加したときです。しかし、このときも、久米島と那覇空港の往復だったため、全くの沖縄本島では、観光出来ず終い。
 その後、沖縄本島の南部や久米島を舞台とする「逃げる兵」を読み、作者の渡辺憲央さんともお会いしたりして、沖縄戦の悲惨さや戦争時の人の心理をお聞きして、今度沖縄に行ったら、是非南部戦跡を訪れようと思っていました。
 
 今度のむし歯予防全国大会は、まさに3度目の正直でした。初日は、小松空港から那覇空港まで2時あまり、お昼前について、大学の同級生の新里叡先生の出迎えを受けました。彼は、沖縄県歯科医師会の理事で、ちょうど全国大会に到着する、日本歯科医師会の池主常務理事を迎える予定で空港に来ていました。宿泊予定のエッカホテル沖縄に、チェックインしてから、大会会場の沖縄県男女共同参画センター「てぃるる」に向かいました。大会の様子は、NPO法人日F会議のHPを参考にして下さい。懇親会では、新潟大学の同窓に大勢会いました。懐かしかったのは、藤井先生(テニス部OB)や兼城先生(口腔外科出身)で、大学時代以来で30年以上お会いしていませんでした。また、その晩は、三重県から移られた林繁雄先生と新里君と、海ぶどうやみみんがー、定番「ゴーヤチャンプル」などの沖縄料理を泡盛で頂きました。(大会・懇親会写真集:山本)
 2日目(写真集)は、午前中が、NPO法人日F会議会議の役員会と社員総会があり、「てぃるる」での会合が終わり次第、タクシーで南部戦跡を見ようと出かけました。真っ先に、摩文仁の丘の平和祈念公園に向かいました。今は整備されていましたが、渡辺憲央さんの資料では、終戦直後は何年も放置されていたそうです。各都道府県の慰霊碑があり、先端には、牛島中将の最後の地の遺蹟がありました。摩文仁の丘はほんとに周りが絶壁で、米軍にここまで追い込まれて、身を投げた人がたくさんおられるということでした。富山県の慰霊碑に線香をあげ、平和記念館に向かいました。ゆっくり時間がとれず、資料を何冊も買いました。その後、那覇市内に戻り、旧海軍司令部壕を見学しました。ここでは、大田少将以下、海軍司令部の最後の様子が見て取れるようにわかります。感動したのは、大田少将が6月13日の自決寸前の6日20時16分発、「沖縄県民かく戦えり」という電文を、後世のために打ったという事実です。
 その後、林繁雄先生ご夫妻の案内で、「琉球村」に行きました。途中の道端は、ほとんどが米軍基地で、沖縄県の中枢部が基地に使用されていることが改めて実感しました。琉球村では、昔の沖縄の民家が保存されており、31年前に石垣島で、また、5年前に久米島でみた民家を思い出しました。ここで、昔懐かしい「山羊のミルク」を飲みました。小さいとき、近くの家にビール瓶に、1日1本毎日買いに行って飲んでいた味をふと思い出しました。琉球村から戻って、浦添市の林先生近くの料理屋さんで、和歌山の野上先生ご夫妻、田畑先生ご夫妻と新里先生も合流し、2日目の懇親会となりました。ここでも、おいしい「ゴーヤチャンプル」を頂きました。その後は近くのスナックで林夫妻と新里君と小生、泡盛を一杯いただきながら、声がつぶれるまでカラオケ熱唱となりました。
 この2日目は、スタッフは完全フリータイムで、ジャンボタクシーで、琉球村ややんばる亜熱帯園、国営沖縄記念公園(美ら海水族館など)を観光して来たはずです。
 3日目(写真集)は、空港まで観光ということで、ひめゆりの塔、ひめゆり平和祈念資料館を見て、玉泉洞という鍾乳洞の素晴らしい「おきなわワールド」に行きました。続いて、守礼の門を通って、平成に入って復興された首里城を見学しました。那覇空港に着いたが、ゆっくり食事や買い物の時間もなく、途中で買った「サータアンダギー」が昼食になりました。
 空港では、また新里君に今度は見送りに来てもらいました。病気療養中の同級生の吉川由ちゃんの土産も預かり、早く元気になってほしいとの伝言も受けました。将来、クラス会が沖縄であれば、由ちゃんを連れて是非また行きたいものです。
 今回の沖縄旅行は、初めて真の沖縄に触れた旅行でした。ともすれば、わかっていても表面だけの沖縄を見てしまいそうで、しかしながら、現在の沖縄には、見えない、あるいは見えなくなった姿があり、それは決して目をそむけずに見なくてはいけない姿であります。若いタクシーの運転手は、「南部戦跡」を指定すると、重い旅行ですねという言葉を返してきました。これは日本中、どこへ行っても多分同じ事だと思います。戦後はすでに遠くなりにけり、というか、昭和史という言葉とともに、江戸時代、明治時代に続く『昔』になったのかもしれません。しかし、一人でも多くの人が、沖縄を訪問し、その事実を知るとき、今の平和な日本が何の上に乗っているのかが理解できると思います。大田少将の電文が、今回の旅行の結論です。

写真集
1.11月23日(金:祝) 第31回むし歯予防全国大会[NPO法人日F会議HP]・・・・・大会写真集(小生のスナップ)

2.11月23日懇親会・・・写真集

NPO法人日F会議 むし歯予防全国大会懇親会にて・・・新潟大学同窓生(境脩先生を囲んで)・・・敬称略:氏名(何期生:出身地)(
左から、小生(山本)、小林清吾日大松戸教授、野上(7:和歌山)、?(35:新潟大学予防歯科)、佐久間(1:新潟大学)、林繁雄(4:現沖縄)、境脩福岡歯科大名誉教授、
榎田(5:静岡)、藤井(1:沖縄)、古堅(15:沖縄)、新里(7:沖縄)、兼城(3:沖縄)

3.11月24日 NPO法人日F会議社員総会

4.11月24日午後:ミニ旅行(南部戦跡→琉球村)・・・・・写真集

5.11月24日夜懇親会パート2


6.11月25日午前観光・・・・・写真集