第30回むし歯予防全国大会

 2006年(平成18年)10月28日(土)、東京水道橋、血脇記念ホールにて、上記大会が開催されました。以下、大会の様子を簡単に記載いたします。翌29日(日)NPO法人日F会議総会終了後、講師のニューブラン先生を助言者に、「フロリデーション研修会」が同ホールで開催されました。
むし歯予防全国大会は、取材もあり歯科系新聞に掲載されました。この頁末に内容を記載しております。
この大会のまとめは、田浦先生の報告に、詳細が載せてあります。


日時:2006年10月28日(土曜日) 13:00〜17:30
場所:血脇記念ホール 東京都千代田区三崎町2-9-1 東京歯科大学水道橋病院2階
主催:NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議(略称 NPO日F会議)
後援:日本歯科医師会、8020推進財団、日本学校歯科医会、日本歯科衛生士会、日本口腔衛生学会
協賛:日本歯磨工業会

13:00〜 第30回記念式典  スナップ写真(式典〜懇親会)
    
     挨拶 NPO法人日F会議会長  境 脩
     祝辞 日本歯科医師会会長   大久保 満男(代理 池主 憲夫日本歯科医師会常務理事)
         日本口腔衛生学会理事長 中垣 晴男(代理 荒川 浩久神奈川歯科大学教授)

13:20〜 基調講演   座長 小林清吾先生(日本大学松戸歯学部教授)
                「フロリデーション;すべての人々に健康を」  アーネスト・ニューブルン 先生(米国・カルフォルニア大学名誉教授)  講演スライド(pdfファイル:3.01MB)
15:10〜 報告「日F会議30年の足跡」 田浦勝彦(NPO日F会議事務局長)
15:20〜 シンポジウム ”フロリデーション実現の課題”
                    コーディネーター  小林清吾先生(日本大学松戸歯学部教授)
                                佐久間汐子先生(新潟大学医歯学総合病院講師)
                    シンポジスト    池主憲夫先生(日本歯科医師会常務理事)
                                葭内顕史先生(旭川歯科医師会)
                                中村宗達先生(静岡県東部健康福祉センター)
                                筒井昭仁先生(福岡歯科大学助教授)

18:30〜 懇親会  東京ドームホテル   

大会テーマ:日本のフロリデーションを進めるために

 米国ミシガン州グランドラピッズは、1945年1月に世界で初めて水道水フロリデーション(以下、フロリデーション)都市となりました。現在では世界で60余ヶ国、約4億人が日常的にフロリデーションの恩恵を受けています。フロリデーションの成果を基に、食塩や牛乳へのフロリデーション、錠剤、液剤などの全身応用が行われ、さらにフッ化物の局所応用として、フッ化物洗口、フッ化物歯面塗布、フッ化物配合歯磨剤の利用が実行に移されてきました。
 歴史的な観点から、フッ化物利用の基本的な活用法は「低濃度、高頻回応用」であり、公衆衛生的な利用です。残念ながら、1972年5月の沖縄の本土復帰を機に、わが国におけるフロリデーションは中断したままとなっています。21世紀の国民健康づくりには、赤ちゃんからお年寄りまで、すべてに人々の利益となるフロリデーションの導入は欠かせないと考えます。第30回大会を記念して、米国のフロリデーション分野の第一人者であるアーネスト・ニューブルン先生の基調講演、ならびに各歯科領域の4名のシンポジストによるシンポジウムを企画して、地域単位における再石灰化環境の基盤整備に何が必要かを議論し、フロリデーションの実現への道を切り拓いていいきたいと考えます。

10月29日 NPO法人日F会議総会(血脇ホール会議室)
        「フロリデーション研修会」


(報告)
取材記事
1.DENTAL TODAY 12月1日号(pdfファイル)
2.日本歯科新聞 12月5日号(pdfファイル)
  記事内容
「むし歯予防フッ素推進会議が全国大会
 NPO法人日本むし歯予防フッ素推進会議(境脩会長)は10月28日、東京・水道橋の東京歯科大血脇記念ホールで第30回「むし歯予防全国大会」を開いた。 
 同大会を記念した式典の後の基調講演では、米国・カルフォルニア大学名誉教授のアーネスト・ニューブラン氏が「水道水フロリデーションの歴史、安全性、効能、社会的平等と優れた公共政策面とこれに反対する人たちの分析」で話した。
 同氏は口腔生物学の大家で、 う蝕発生要因の四つの輪の「時間因子」を提唱、フッ化物応用の第一人者としても知られる。講演では、世界の約4億人がフロリデーションの恩恵に浴し、今後も公衆衛生における戦略を必要とすると結論付けた。
 また、シンポジウムは「わが国におけるフロリデーション実現への課題」と題し、日大松戸歯学部教授の小林清吾、新潟大医歯学総合病院講師の佐久間汐子の両氏をコーディネーターに、4人のシンポジストで行われた。」 
       

3.デンタルタイムズ21 12月15日号(pdfファイル)