水道水フロリデーション研修 in 釜山第1回 |
|
---|---|
![]() |
|
今回の研修ツアーに参加したおかげで、福岡から300kmしか離れていない場所で水道水フロリデーションを見て体験でき、とても身近に感じることができました。「百聞は一見に如かず」ということわざがありますが、まさにその通りで、いくらご紹介しようとしてもとても表現できるものではありません。しかし、資料として、また今後行く予定の人、行けない人のために、釜山のフッ化物事情および近郊の水道水フロリデーション事情についてご紹介したいと思います。 尚、今後とも釜山研修ツアーを企画したいと思いますので、その際はメーリングリスト、ホームページでお知らせいたします。その際は是非ご参加ください。とても満足できる研修になると思います。 |
|
今回ご紹介するものとして 1.水道水フロリデーションを実施している金海(キムヘ)市の明洞(ミョンドン)浄水場 2.水道水フロリデーションを実施している昌原(チャンウォン)市の大山(テサン)浄水場 3.昌原(チャンウォン)市の保健所訪問 4.釜山国立大学歯学部訪問および歯学部長との懇親会 5.釜山市のフッ化物事情およびその他(ビートル) があります。 3.昌原(チャンウォン)市の保健所訪問はこちらをクリック 4.釜山国立大学歯学部訪問および歯学部長との懇親会はこちらをクリック 5.釜山市のフッ化物事情およびその他(ビートル)はこちらをクリック 1111 |
|
1.水道水フロリデーションを実施している 金海(キムヘ)市の明洞(ミョンドン)浄水場 |
|
![]() |
|
(1)金海(キムヘ)市の水道水状況 人口445,428人の金海(キムヘ)市での水道水普及率は90.9%、水道水フロリデーションの普及率は98.2%で、金海(キムヘ)市内のほとんどの水道水はフロリデーションされていることになります。 |
|
(2) 明洞(ミョンドン)浄水場 ①基本情報 明洞(ミョンドン)浄水場は、給水量30,000㎥/日、給水人口142,635人で2003年に設立された新しい浄水場です。2008年から水道水フロリデーションが実施され現在にいたっています。 |
![]() |
②フッ化物添加法 添加フッ化物はケイフッ化水素酸(液状、H2SiF6)、添加濃度0.8ppm(韓国の上水道基準は1.5ppm以下)、添加方式は流入量比例あるいは受動です。濃度検査は、24時間フッ素イオン電極での測定に加え、1回/日の携帯用測定器による測定、1回/週のイオンクロマトグラフィーによる測定があります。 |
|
![]() 水道施設職員と通訳の李さん |
![]() モニターでフッ化物濃度0.8ppmが確認できる。 |
![]() フッ素イオン電極での測定 (現在0.797)ppm |
![]() ケイフッ化水素酸が入ったタンクと境会長 |
![]() フッ化物添加装置 (酸容器と定量注入ポンプ) |
![]() フッ化物を水道に流し込む管 |
③3重のフッ化物検査体制 フッ化物濃度の管理には、上記3つの検査に加え、水道水フロリデーションを実施している全浄水場から月1回水道水サンプルが保健所に送られ、保健所で簡易測定器によるフッ化物濃度の測定が実施されます。さらにその水道水サンプルは釜山国立大学に送られ、フッ素イオン電極により測定するという、「浄水場での検査」、「保健所での検査」、「大学での検査」の3重のチェック体制ができあがっています。韓国の安全管理体制レベルは非常に高いことがわかりました。 |
|
④浄水処理過程 浄水処理過程は、日本での処理過程である、沈殿→濾過→塩素消毒に、フッ化物添加が加わり、沈殿→濾過→フッ化物添加→塩素消毒の順で処理されるそうです。アメリカでは塩素消毒の後にフッ化物添加が主流ですが、韓国では浄水場から家庭までに距離があるために、塩素が抜けてしまうのを防ぐために最後に塩素を添加しているとのことでした。 |
|
![]() 明洞(ミョンドン)浄水場で記念撮影 111 |
|
水道水フロリデーションを実施している 昌原(チャンウォン)市の大山(テサン)浄水場 |
|
![]() 大山(テサン)浄水場 |
![]() 水に浮いている大理石の地球儀 |
釜山近郊の人口108万人の昌原(チャンウォン)市は、人口51万人の旧昌原市、41万人の馬山市、16万人の鎮海市が合併した新しい市です。 | |
(1)旧昌原(チャンウォン)市の水道水状況 2006年までは旧昌原(チャンウォン)市に浄水場はなく、市民はすべて市外から水道水を購入していました。2007年に大山(テサン)浄水場が完成し、市内11町に住む9万5千人の市民が大山(テサン)浄水場からの給水を受けています。それ以外の40万人の市民は現在も市外から水道水を購入しています。 |
|
(2) 大山(テサン)浄水場 ①大山(テサン)浄水場は、給水量60,000㎥/日、給水人口105,000人で2007年に給水が、2008年に水道水フロリデーションが開始しました。②フッ化物添加法、③3重のフッ化物検査体制は明洞(ミョンドン)浄水場と同様です。来年から給水量が2倍処理できるようになり、水道水フロリデーションの給水人口はさらに増加するとのことです。 |
|
![]() フロリデーションされた水で生活しているお魚さん |
![]() モニター管理室 |
![]() フッ素添加装置のモニター管理(フッ化物濃度0.75ppm) |
|
![]() フッ化物が入ったボトル水をどうぞ |
![]() 無料で配布しています。 |
![]() イオンクロマトグラフィーでのF濃度測定 |
![]() フッ素イオン電極でのF濃度測定 |
![]() フッ化物添加装置 |
![]() フッ化物添加装置 |
![]() フッ化物を水道に添加する管 |
![]() ケイフッ化水素酸が入ったタンク |
![]() フッ素イオン電極での測定 |
![]() フッ化物濃度0.736ppm |
④浄水処理過程 大山(テサン)浄水場は、川岸濾過法という方法を採用しています。川岸濾過法とは、天然の緩速濾過で、川底の砂に50-100日かけて滲み込んだ河川水を50mの穴を掘って取水し、さらに浄水場で急速濾過法を行うという2重に濾過する方法です。この方法は大山(テサン)浄水場で韓国で初めて採用された新しい技術です。 |
![]() |
![]() 大山(テサン)浄水場で記念撮影 |
|
3.昌原(チャンウォン)市の保健所訪問はこちらをクリック 4.釜山国立大学歯学部訪問および歯学部長との懇親会はこちらをクリック 5.釜山市のフッ化物事情はこちらをクリック 111 |