第59回日本公衆衛生学会総会 自由集会  第19回地域歯科保健フォーラム『地域歯科保健事業の現状と将来展望』

主催 群馬県歯科医師会・群馬県

平成12年10月19日(木) 午後6時〜8時 群馬県前橋市大手町1−1−1  群馬県庁281会議室(28階)

上記の学会の自由集会は,地域歯科保健フォーラムの形式で開催されました。群馬県歯科医師会は,この4月より新しい執行部となり、このような会一つをとっても,大変すばらしい会になってきています。それに伴って,群馬県行政も,しっかり変わって行って欲しいものです。県歯の公衆衛生担当理事の石田先生の熱意がこの自由集会に反映されました。とくに、話題提供者として、群馬県内でも,地域で最も活躍されている萩原先生,在宅訪問診療・介護保険に大変実績があり,その現状をしっかりと分析し,問題点を明らかにされる木村年秀先生,歯周病を診療室できちんと管理し,また予防全般にしっかりとした意見をお持ちの黒瀬真由美先生の講師を選ばれたのが,会の成功につながったものと確信しております。 このページは、自由集会・地域歯科保健フォーラムの内容を紹介し,合わせて,萩原・木村・黒瀬3先生の抄録を紹介いたします。(山本武夫)
1.開会   司会  群馬県歯科医師会公衆衛生担当理事  石田覚也

1.挨拶   須田瑶一 群馬県歯科医師会副会長

        川越文雄 群馬県歯科医師会会長

1.フォーラム  「地域歯科保健の現状と将来展望」  座長 飯塚喜一 神奈川歯科大学副学長(口腔衛生学)

  話題提供@ 高崎市歯科医師会における歯科訪問診療事例 

                冨所武宣 群馬県歯科医師会歯科総合衛生センター委員会 高齢者対策部会委員

        A 富岡甘楽地区の歯科保健対策の成果と今後の課題

                萩原吉則 社団法人富岡甘楽歯科医師会 専務理事

        B 介護保険と歯科:ドイツの介護保険制度から

                木村年秀 香川県三豊総合病院 歯科保健センター

        C 成人歯科保健における歯周疾患対策について

                黒瀬真由美 岡山県開業

  討論

1.閉会    牛久保 薫 群馬県保健福祉部保健予防課歯科医長

(あいさつ)     群馬県歯科医師会 副会長  須田瑶一

このフォーラムは、日本口腔衛生学会の自由集会として開催され、今年で19回目を向かえました。また、本集会は、開催県の県歯科医師会が世話人となり,開催されてきました。今回もこれに習い、群馬県歯科医師会・公衆衛生委員会が世話人となり、群馬県保健予防課の協力により、実現の運びとなりました。

さて,平成4年に厚生省より「8020運動」が提唱されました。そしてその評価は,昨年実施された平成11年歯科疾患実態調査の報告に見られます。う蝕の減少を評価し,フッ素利用の普及をその要因に挙げています。また,一人平均現在歯数は、増加傾向にあり、80歳での現在歯数は8.2本(推定値)でありました。このように口腔内状況は,改善傾向にあるようでした。

しかし,訪問歯科診療等に携わる時,高齢者の口腔内は,決して良好とは言えません。「8020運動」が、『健康の目標』なのか、『スローガン』なのかの意見は,様々です。また本年より、「健康日本21」が提唱されました。その中で,歯の喪失防止目標として「8020者の割合を20%以上とする.6024者の割合を50%以上とする。」とありますが、こうした健康政策目標と歯科の現状については、おおきな隔たりがあるように思われます。

今回のフォーラムでは、健康日本21、8020運動、訪問歯科診療,歯科保健事業などをキーワードとして歯科保健事業に第一線で活躍する先生方に,歯科保健の現状報告と問題点の分析をお願いし,さらに将来の展望についてもご意見を頂きます。そして会場の皆様とともに歯科保健について討議する場とし、今後の歯科保健事業の活動指針が示されることを期待しています。

なお,本フォーラムは、「8020運動推進特別事業」の一環として開催されました。

なお、この自由集会の問い合わせは,群馬県歯科医師会理事 石田覚也先生(п@0279ー25‐0411 Fax 0279ー25ー0636)に,お願いします。また,このページは山本武夫(info@f-take.com)に責任があります。